京大・田中投手がプロで成功する可能性
2014年10月12日
つまり、ここまで体力づくりを含む、野球というスポーツに費やしてきた時間が、他のドラフト候補に比べると大幅に少ない。
もう1点は、やや“いちゃもん”に近いが、京大工学部という頭脳を、国のため、もしくは実業方面で生かすべきではないのか、という意見だ。
後者は本人の自由。問題は前者だ。“話題の京大君”をどんどん試合で使え、もしくは露出度全開でいけ、という判断が、獲得球団の中で下された場合、田中は育成期間をすっ飛ばされる。
そんな球団はないと信じた上で、プロの体を手に入れられるのか。
冒頭書いたように、相当の集中力を京大受験に注いだ。リーグ戦後には、卒論も待っている。『SFA(surface force apparatus=表面力測定装置)における水和構造の逆計算理論』がテーマ。基礎研究ではあるが、進歩を見れば、体内の水分を利用した健康診断など、医療分野に役立つ機器開発にも通じる、らしい。
とにかく、生半可では無理、ということは分かる。そうした集中力、精力をこれからは野球だけに向けることができる。
あるスカウトは「野球しかしてこなかった大卒が、何年も2軍でくすぶっている。ウチにもいるけど、勉強に向けてきたものを野球に切り替えるのなら、伸びしろとして田中は彼らより上ではないか」と話す。
文武両道を体現してきた田中が、次のステージで話題性と実績との両道を実現する可能性は、十分と見ている。(デイリースポーツ・西下 純)







