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イチロー秘技「月を照らす太陽の位置」

2014年7月3日

レイズ戦の8回、ロドリゲスの打球が太陽に入るも好捕するヤンキース・イチロー=ヤンキースタジアム(撮影・大橋小太郎)

レイズ戦の8回、ロドリゲスの打球が太陽に入るも好捕するヤンキース・イチロー=ヤンキースタジアム(撮影・大橋小太郎)

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レイズ戦の4回、四球で出塁後ガードナーの安打で3塁へ向かうヤンキース・イチロー=ヤンキースタジアム(撮影・大橋小太郎) レイズ戦の8回、遊ゴロに倒れこの日無安打に終わったヤンキース・イチロー=ヤンキースタジアム(撮影・大橋小太郎)

 イチローの不可解な動きには理由があった。この日は午後1時開始のデーゲーム。八回の時点で時計の針は午後3時50分を指していた。

 「月を照らす太陽の位置ですね」。独特の表現でイチローが説明する。「(太陽が目に)入ったら終わりだから入らないように動くしかない。僕の右側(への飛球)だったらチャンスはないけど、左側ならチャンスはある。正面向いて(捕球し)たらアウト(見失う)だから」。その場所に立った本人にしかわからない高難度のプレーだった。

 イチローがこの捕球法を体得したのは7年前、マリナーズ時代の07年のシーズンだ。2月のキャンプ地、アリゾナで“真夏の太陽”の下で試行錯誤を繰り返し、自分の形にした。同年4月26日のアスレチックス戦で初めて“秘技”を披露。球団の看板アナで「レーザービーム」の名づけ親でもあるリック・リズ氏は、乗馬の動きにたとえて「サイド・サドル・キャッチ」と命名した。

 イチローならではの技で本拠地を盛り上げたが、打席では見せ場をつくれず、チームも完敗。今季初の5連敗で勝率5割を切った。試合後のジラルディ監督はひたすら貧打を嘆いたが、1点を追う四回無死一、二塁の場面で8番、9番になにも指示しなかったのも事実としてある。

 球宴まで残り11試合。チーム内の雰囲気を問われたイチローは「こういうときもある、なんていう楽観的な感じではない。前半戦最後の正念場、踏ん張りどころであるのはみんなわかっている」と話した。

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