「オオタニには脱帽だ」強力上位打線を封じた投手・大谷に敵将が賛辞 逆転被弾につながる継投ミスの一因は打者・大谷「左をぶつけたかった」
「ナ・リーグ・地区シリーズ、フィリーズ3-5ドジャース」(4日、フィラデルフィア)
フィリーズは序盤の3点のリードを守り切れず、逆転負け。ホームフィールドアドバンテージを生かせず、本拠地での初戦を落とした。
勝敗を分けた継投は1点リードの七回だ。2番手で六回2死二塁のピンチをしのいだ40歳右腕デビッドソンを続投させたが、先頭のパヘスに左前打を許すと、続くスミスには死球。無死一、二塁の窮地に陥った。
実はベテラン右腕の回またぎは今季公式戦では一度もない。試合後の会見でその点を指摘されたトムソン監督は「そのことは少し考えたが、球数が少なかった(6球)ので問題ないと判断した」と返答。あすは試合がないこと考えれば、右打ちのパヘスとスミスに対し、新たな右投手を投入することもできたが、他の投手の“温存”を決断。「(3人目の打者が左打ちの)ショウヘイには左投手をぶつけたかった。もし右を出せば、ショウヘイと対戦しなくてはいけない。それが一番の理由」との考えからベテラン右腕を続投させたが、結果的に最悪の流れで3番手左腕ストラームにつなぐことになった。
2人の走者を背負いながらもストラームは大谷、ベッツを打ち取り、2アウトまでこぎつけたが、テオスカー・ヘルナンデスに痛恨の逆転3ラン被弾。逆にフィリーズ打線は七回以降、グラスノー-ベシア-佐々木の継投の前に無得点に封じられ、熱狂的な地元ファンを落胆させた。
ポストシーズン初登板の大谷に対し、フィリーズは4番ボームの四球を足掛かりに適時二塁打と犠飛で3点を奪ったが、首位打者の1番ターナー、本塁打と打点の二冠の2番シュワバー、MVP2回の3番ハーパーが二刀流の前に9打数無安打5三振と沈黙。トムソン監督は「彼は本当にいい投球をしていた。変化球を多く使い、ファストボールをコーナーにきっちり投げていた。今夜のオオタニは本当に良かった。脱帽するしかない」と称賛の言葉を並べた。
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