【ボート】ドラマチックな女子レーサー 大山千広

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 2018年のボートレース界も「プレミアムG1・クイーンズクライマックス」を残すのみとなった。女子のベスト12による戦いと同時に、注目している選手がいる。大山千広(22)=福岡・116期・A1だ。

 母は10月1日の蒲郡を最後にボートレーサーを引退した博美さん。デビュー前から“母娘レーサー”として注目を浴びてきた。この知名度に実力も伴ってきており、今年はこれまで3回の優勝を成し遂げた。

 “持ってる”選手といっていいだろう。9月ヤングダービーでは女子選手で初めて優勝戦進出を果たした。11月児島でのオールレディースでは引退した母・博美さんの追加配分として出走、優勝した。なにかが起きる、”ドラマ”を体現できる存在だ。「第3回レディースオールスター」(19年3月5~10日・児島)でファン投票1位を獲得したのもうなずける。

 11月芦屋でのレディースチャレンジカップでも“ドラマ”をつくり上げていた。6号艇で優勝戦進出を果たし、3着以内に入れば、逆転でクイーンズクライマックスの出走権を獲得できる状況になった。レースはピット離れで5コースを取り、今井美亜と3着争いになったが、2周1Mでターンが大きく流れて惜しくも4着。あと一歩でクイーンズクライマックスに届かなかった。

 レース後、大山は悔しさをあらわにする一方で、頂上決戦の舞台にたどりつけなかった現状を“いまの実力”と受け止めていた。「これをバネに頑張れそうです」と前を向いた姿に、躍進を支えるメンタルの強さを垣間見ることができた。

 26日からの平和島では、大山はクイーンズクライマックスのシリーズ戦にドリーム戦1号艇として登場する。女王へのステップアップを図るためにも重要なシリーズと言える。悔しさと、次への希望を胸に、どんな走りを見せるか。“ドラマチックな女子レーサー”大山千広の舞台が間もなく開幕する。(関東ボートレース担当・渡辺和明)

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