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【ボート】苦境を乗り越え挑戦を目指す遠藤エミ

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 「ボート記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 3月にびわこで行われたG2・レディースオールスターで、遠藤エミ(30)=102期・滋賀・A1=に、デイリースポーツのボート面で手記を書いてもらった。結果は準優でまさかのFで優勝の夢は散ってしまい、手記も途中で終了となったが、どこかで「F後の遠藤の気持ちを伝えられれば」とずっと思っていた。この機会を使わせてもらう。

 ファン投票1位で選出され、地元の期待を一身に背負って戦った大会。エンジン抽選ではエース機をゲットし、予選を堂々のトップ通過。最高の流れで、この時点では誰もが遠藤の優勝を疑わなかったが、落とし穴はあった。5日目の準優12R1号艇。3号艇の大山千広が、フライング覚悟の完全な早仕掛け。インの遠藤もまくられるわけには行かず、速いと思いながらも意地を見せる。これが断然人気を背負った1号艇の「さが」とでも言うのか、+03のFだった。一番やってはいけない形で遠藤の優勝は夢に散った。

 レース後は「Sで放れなかった自分のせいです。足は良かったです」とコメントを残し控室に消えていった。

 最終日となった翌日。ピットへ行くと水面にボートを下ろす準備をしている遠藤がいた。「おはようございます。手記どうなったんですか?本当にすいません」と謝ってきたが、思ったより元気な姿に何か安心した。ただ「昨日は何ともないと思っていましたが、寝る時になってこみ上げてきました。2億円も返還してしまったし、なぜ放れなかったのか考えると寝れませんでした」と苦しい胸の内を話してくれた。

 その時一緒にいた、びわこの施行者の一人が「エミちゃん2億円くらい気にするな。(守田)俊介は10億円返還したのだから。こんなことで、これからの選手をつぶすわけないだろ。堂々としていていいから頑張れ」と冗談交じりで勇気づけてくれていたのが印象的だった。

 確かにこのFでの代償は大きい。F休みが明けてから3カ月間G1、G2にはでれない。この期間にはプレミアムG1・レディースチャンピオン(7月31~8月5日・桐生)が含まれている。クイーンズクライマックス連覇を狙う遠藤に取って、この大会に出れないのは大きな痛手だ。しかし「まだまだチャンスはある。出れるSGで予選突破を絶対目標にしていきたい。予選突破して、選抜で頑張ったら、女子戦の優勝2回くらいの価値はあるから」と前を向く。

 遠藤の座右の銘は“克己”。高校時代ソフトボール部の監督に頂いた言葉で「今も見失いかけた時にはこの言葉を思い出す」と話す。自分に打ち勝ち、今年も頂点を目指す遠藤を応援していきたい。(関西ボートレース担当・安藤浩貴)

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