【競輪】平原康多が復活のG1制覇 悲願のダービー王となり1年でのS級S班返り咲き

 日本選手権競輪で優勝し、モデルの武田玲奈から花束を贈呈された平原康多
表彰式で涙する平原康多
 日本選手権競輪で優勝し、賞金ボードを掲げる平原康多
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 「日本選手権競輪・G1」(5日、いわき平)

 平原康多(41)=埼玉・87期・S1=が、吉田拓矢の番手から直線で抜け出して優勝。2021年10月の寬仁親王牌以来のG1優勝で自身通算9回目、日本選手権は初優勝。優勝賞金8900万円(副賞含む)とKEIRINグランプリ2024(12月30日・静岡)の出場権を手にしてS級S班返り咲きを決めた。2着には外を伸びた岩本俊介、3着に中を伸びてきた古性優作が入った。

 平原が見事に初ダービー王に輝いた。「(吉田)拓矢が一番強いと信じて、どんな位置からでもねじ伏せてくれると思っていた」と、前を任せた後輩が、期待に応える走りを見せ、武藤龍生も3番手としてきっちり仕事をこなした。ラインの結束力が生んだ勝利だった。

 ずっと競輪界のトップとして戦ってきたが、昨年は度重なる落車によって、体を壊し、思うようなレースができずS班から陥落した。今年は復活を期すべくケアの方法を試行錯誤したり、自転車のセッティングを変えてみたりとさまざまなチャレンジをしている最中だ。ただ、体の慢性的な違和感は消えず、なかなか結果を残すことができない状況で、周りから見れば、長いトンネルの中へ引きずり込まれているようにも見えていた。それでも平原自身は前を向き続けた。

 悲願のダービーVの表彰台に立つとファンから、たくさんの祝福を受け「涙をこらえるのに必死です。本当にどんなに弱い時でも応援してくれるファンの方々が力になりました」と、大きなファンの声援に応えた。

 この優勝で残すはオールスターのみ。グランドスラムにも王手をかけたが、「自分の中で日本選手権を取るのが夢だったので、グランドスラムのことを今は考えられない」ときっぱり。1年でのS班復帰も決まったが、それでもまだ完全復調はしていない。体の不安を解消して本当の意味での完全復活をして、再び“最強レーサー”として競輪界を引っ張っていく。

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