【フラワーC】エミュー 末脚さく裂 和田郎師は高らか西下宣言「桜花賞へ向かいます」

 ゴール前で大逆転を決めたエミュー(手前)=撮影・三好信也
 口取りに納まる陣営(右は和田郎師、左は父の正道元調教師)
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 「フラワーC・G3」(18日、中山)

 主役不在。降りやまない雨が、さらに混戦に拍車をかける。そんな中、直線で力強く抜け出したのは2番人気のエミュー。M・デムーロの好リードに導かれ、見事な大外一気で重賞初制覇を飾った。

 出負け気味のスタートから序盤は最後方追走。それでも鞍上に焦りはなかった。「結構テンションが高かったので、馬の気持ちを大事にしました」とミルコ。4角で大外に持ち出すと温存していた末脚がさく裂。「前にいたクリストフ(ルメール)の馬の手応えが良かったのでそれを目標にしたけど、最後は全然脚が違いました」。ライバルを一気にのみ込み、混戦を断った。

 馬体重は前走から2キロ減の414キロ。「(手綱を)引っ張ったままでつまずいていたから、追いだしてからどうかと思っていた」という鞍上の不安をよそに、驚くべき闘争心を発揮。道悪馬場を克服した姿に、「小さい馬ですが、意外に心が大きい」とメンタルの強さに目を丸くした。

 デイジー賞に続く連勝で、瞬く間に重賞ウイナーへ。和田郎師は「いい脚でしたね。よく頑張ってくれました。桜花賞(4月9日・阪神)へ向かいます」と高らかに西下を宣言。フランス語で“感動した”という意味から名付けられた根性娘の晴れ舞台が楽しみだ。

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