【エルムS】“悪ガキ”ブラッティーキッド急成長 夏は上がり馬 一気重賞獲りへ

 「エルムS・G3」(7日、札幌)

 進撃はどこまで続くのか-。地方在籍時からの連勝を“8”まで伸ばしているブラッティーキッド。実戦を重ねつつ体質が強化され、夏の北海道で素質が開花。昇竜の勢いでオープンまで上り詰めた。主戦を務める水口も舌を巻く急成長ぶり。今の勢いなら、重賞初挑戦初制覇も決して夢ではない。

 以前とはまるで別馬のようだ。3歳時には中央の未勝利戦を勝ち切れなかったブラッティーキッドに、中尾師は「こんなに強い馬だった?って感じやね」と笑う。“悪ガキ”と名付けられた4歳馬は、地方競馬への転厩を機に急成長。中央再転入後に夏の北海道で3連勝を飾り、一気に重賞の舞台まで上り詰めた。

 特筆すべきは前走の大雪ハンデキャップ。勝負どころでの手応えが悪く、万事休すかと思われたが、直線の二枚腰で後続の追い上げを振り切った。「ゴール前でグイッと伸びて、もうひと脚使ってくれた。レース後に水口が“エルムSに行きましょう!”と。無事を確認して挑戦することにしました」とトレーナー。今回が本当の意味で試金石となる。

 調教は全く動かないが、いざ実戦に行けばきっちりと走る“省エネ”型。その分、日々の変化は分かりづらいものの、水口は「もともとポテンシャルの高さは感じていました。トモに力がついて、推進力が増しましたね」と確かな成長を感じている。「走りに無駄がない。調教もレースも、馬自身が要所要所で力を抜いているのかも。タフなところが長所ですね」。秘めたる能力を発揮できれば、相手が一気に強化される重賞でも面白い存在になりそうだ。

 鞍上にとって、深い絆で結ばれている山上和良オーナーの所有馬。この一戦にかける思いは強い。「普段から“水口で重賞を獲りたい”と、おっしゃってくれています。セカンドテーブルでは悔しい思いをしました。チャンスをつかみたいですね」。恩返しには絶好の舞台。人馬ともに、成長した姿を見せたいところだ。

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