「アネモネＳ」（１３日、中山）

　８番人気の伏兵とは思えない、堂々たるレースぶり。未勝利戦Ｖから臨んだクロスマジェスティが、２番手追走から早め先頭の横綱相撲。後続の追い上げを難なく退け、鮮やかな連勝劇で桜の切符を手に入れた。

　「復帰週に勝たせてもらえて、本当に有り難いです」と頭を下げた武藤。昨年末の調教中に落馬して左膝を負傷。前日の１２日に復帰したばかりだったが、今年４鞍目にして早速仕事をやってのけた。まな弟子の勝利に、水野師も喜びひとしお。「『この馬に乗せるから頑張れ！』と言って送り出したんだ」と笑顔を見せた。

　いざ桜の舞台へ。鞍上が「桜花賞は初めて。水野厩舎の馬で行けるのがうれしい」と仁川に視線を向けると、指揮官は「次はメンバーも強くなる。また挑戦者の立場」と気を引き締めた。２連勝の勢いで桜の女王を目指す。