厩舎関係者165人が受給 給付金不正受給疑惑でJRAが調査報告

厩舎関係者の持続化給付金申請・受給に係る説明会を行うJRA職員
厩舎関係者の持続化給付金申請・受給に係る説明会を行うJRAの職員=阪神競馬場
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 中央競馬の厩舎関係者が新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金を不正に受給した疑惑について、JRAは6日、「厩舎関係者の持続化給付金申請・受給に係る状況調査(結果報告)」を発表。受給者は165人で、総額1億8983万9222円に上ることが分かった。

 調査によると、165人のうち調教師は東西で計19人(栗東8人、美浦11人)。調教師を含め49人が既に返還済みで、114人が返還予定、2人が未手続き(1人は副業収入を理由とした受給、もう1人は病気休職中)という。

 165件のうち104件は大阪の男性税理士による申請サポートだったとし、中山競馬場で会見したJRAの吉田正義常務理事は「事情を伺いたいと考えています」と話した。

 後藤正幸JRA理事長のコメント「このたび、中央競馬の厩舎関係者が、持続化給付金制度の趣旨・目的を十分に踏まえずに、持続化給付金の申請及び受給をしていたことが判明いたしました。これは、あってはならないことであり、中央競馬の信頼に関わる問題となったことにつきまして、お客様ならびに社会の皆様に心よりお詫び申し上げます。

 JRAといたしましては、再びこのようなことを起こさないよう再発防止に取り組み、お客様をはじめ社会全般からの信頼確保に努めてまいります」

 日本調教師会会長・橋田満師のコメント「今般、厩舎関係者の一部が、税理士等の関与があったにせよ、持続化給付金の制度の趣旨を十分理解せず、安直に申請・受給しましたことにつきまして、誠に遺憾であり、深くお詫びする次第であります。

 本会として、厩舎関係者に対するコロナの影響は極めて限定的であることを改めて説明し、受給要件を満たさない者は速やかに申請の取り下げや、受給返還の手続をしております。今回の件に関して、本会は規定等に従い厳正に対処し、今後かかることがないよう指導を徹底していく所存であります。

 コロナ禍において競馬を支えて下さっている皆様方を、非常に不快なお気持ちにさせてしまいましたことを、本会会長として深くお詫びいたします。今後、皆様が競馬を心から楽しんでいただける環境づくりに全力を挙げて取り組んでまいります」

 日本騎手クラブ会長・武豊のコメント「この度、持続化給付金制度の趣旨・目的等を十分理解せずに、一部の騎手が申請・受給を行ったことについて、日本騎手クラブを代表して、心よりお詫び申し上げます。

 当該者は、全員すでに給付金の返還を済ませる、又は返還手続きを進めておりますが、今後このようなことが無いようあらためて騎手全員に厳重に注意してまいる所存です。

 今後も騎手一丸となって競馬でのベストパフォーマンスをファンの皆様にご提供できるよう日々努めてまいります。引き続き中央競馬をご声援くださるよう心からお願い申し上げます」

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