【秋華賞】リアアメリア、極上の走り披露 川田は気性面での成長を実感「穏やかに」

 「秋華賞・G1」(18日、京都)

 リアアメリアが14日、栗東CWで順調な仕上がりをアピールした。春のクラシックは無冠に終わったが、秋初戦のローズSを快勝。ひと夏を越して成長ぶりを見せつけた。無敗の2冠馬デアリングタクトを撃破へ、態勢は整った。

 挑戦者という立ち位置に変わりはない。それでも、輝きを取り戻した今なら…。そんな期待感に満ちあふれている。ローズSを快勝して復調を強く印象付けたリアアメリアが、最終追い切りでも確かな一歩を踏み出した。栗東CWでの単走を選択。巧みに制御しながら、弾むようなフットワークを繰り出す。良質な筋肉をまとった黒鹿毛の体を躍動させ、5F69秒2-37秒9-12秒2をマーク。ひときわ大きなストライドでゴールラインを貫き、鋭さと一緒に、極上の心地良さを伝えた。

 コンタクトを取った川田は、「順調にここまで来られたなという印象ですし、具合に関しては、何の不安もなく来ています」と納得の様子。「性格の難しさが能力を発揮できないことにつながっていましたが、精神面で成長してくれました。穏やかになってくれて、(前回は)気持ちを切らさずに走ってくれました」と、成長という二文字を深くにじませた。

 阪神JF6着、桜花賞10着、オークス4着。輝きを取り戻せずに、試行錯誤を繰り返してきたが、2番手からしっかりと突き抜けた前哨戦で実りの秋への道筋を見つけた。「ようやくリアアメリアの走りを競馬場で見せることができましたね」。管理する中内田師は、復活のローズSをこう表現した。初めて出会った瞬間に、「素晴らしい馬」という思いを抱き、「恵まれた体をしていますし、雰囲気もすごくいいものを持っています」と心を寄せてきた、という。

 長くいい脚を使えることを秋初戦で証明。「いいステップを踏めたので、リアアメリアの走りを披露できれば」とトレーナーは期待を込めた。逆襲の秋。もう一段レベルを上げ、無敗の2冠女王に再度、戦いを挑む。

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