２歳新馬戦が前週末、福島、阪神、函館の３競馬場で計９レース行われ、１９日の阪神５Ｒ・芝２０００ｍでは、オルフェーヴル産駒ラーゴムがＶ。函館５Ｒ・芝１８００ｍでは、名牝スイープトウショウの弟、ピンクカメハメハ（牡、父リオンディーズ、栗東・森）がデビュー戦を勝利で飾った。

　オルフェーヴル産駒の２番人気ラーゴム（牡、栗東・斉藤崇）が、今開催最終日のメイクデビューを制した。道中は好位の外めを追走。３番人気ビップランバンが４角からスパートして先頭に立ち、直線で後続を突き放しにかかったが、それを目標に追撃し、ゴール前できっちり差し切った。タイムは２分４秒１。半馬身差の２着はビップランバン。断然の１番人気レッドジェネシスは、さらに３馬身半差の３着。好位追走から直線で追い上げたが、上位２頭に迫るほどの脚は使えなかった。北村友は「調教で能力が高いと感じていました。遊びながら走っているけど、レースを覚えてくれれば」と将来性を評価。斉藤崇師も「フラフラしながらでも、勝てて良かったです」とホッとした表情だった。いったん放牧に出る予定で次走は未定。（評価Ａ）　

先週の新馬戦勝ち馬評価一覧

　アルナージ（牝、父ダノンレジェンド、栗東・昆）

土曜函館、５Ｒ・ダート１０００ｍ、藤岡佑「前向きな馬。入厩してから乗っていて、必要な調教は消化できていた。特に問題はなく、いい新馬戦でしたよ。いかにも短距離ダートというタイプで、こういう条件は合います」（評価Ｃ）

　アオイゴールド（牝、父ゴールドシップ、美浦・和田雄）

土曜福島、５Ｒ・芝１８００ｍ、川又「まだ馬が緩いなかで、これだけ走れるのはすごい。これから調教を積んでいけば楽しみですね」、和田雄師「こういう馬場も展開も良かったですね。この先が楽しみです」（評価Ｃ）

　キモンブラウン（牝、父アジアエクスプレス、美浦・手塚）

土曜福島、６Ｒ・ダート１１５０ｍ、嶋田「スタートが速いのは練習で知っていたし、行ければ行こうと思っていた」、手塚師「アジアエクスプレスの子は走るね」（評価Ｃ）

　ヴェールクレール（牝、父リオンディーズ、栗東・高橋亮）

土曜阪神、５Ｒ・芝１４００ｍ、福永「まだ体つきは幼いが、それでも勝ってくれたように、初戦としては言うことのない内容だった」、高橋亮師「調教でもいい動きをしてくれていました。これから距離を延ばしていければ」（評価Ｂ）

　リリアンフェルス（牝、父ダイワメジャー、栗東・安田翔）

土曜阪神、６Ｒ・芝１２００ｍ、北村友「左右に流れるようなところがあったので、内ラチを頼れたのが良かった。すごく落ち着いた中でゲートを出てくれたし、センスがあると思います」（評価Ｃ）

　ピンクカメハメハ（牡、父リオンディーズ、栗東・森）

日曜函館、５Ｒ・芝１８００ｍ、武豊「すごく前向きな馬で一生懸命走ってくれた。お母さんが２５歳の子どもなのにすごいね。きょうは１８００ｍで勝ったことに価値がある」（評価Ｂ）

　オレンジフィズ（牝、父エピファネイア、美浦・木村）

日曜福島、５Ｒ・芝１８００ｍ、北村宏「すごく前向きで、しっかりした走りをしてくれた。注文をつけることがない内容。順調に行ってくれれば」、木村師「騎手がうまく乗ってくれた。大事に育てていきたいです」（評価Ｂ）

　オールアットワンス（牝、父マクフィ、美浦・中舘）

日曜福島、６Ｒ・芝１２００ｍ、丸山「馬場が乾いたのが良かった。スピードがあるし、いい馬です。テンションが高くならなければいいですね」、中舘師「距離は短いところがいいね。ダートも良さそう」（評価Ｃ）

先週の未勝利勝ち馬評価（Ｂ以上）

　ヨッシーフェイス（牡、父サウスヴィグラス、栗東・寺島）

土曜阪神、１Ｒ・ダート１２００ｍ、川須「２戦目で気は入っていたが、我慢してくれましたし、楽な感じで足取りもしっかりしていました。内容は良くなっていたし、厩舎もしっかりと仕上げてくれたと思います」（評価Ｂ）

　ウイングリュック（牡、父ロージズインメイ、栗東・宮）

土曜函館、１Ｒ・芝１８００ｍ、横山武「初戦の内容から能力があることは分かっていました。ただ、フィジカルの面ではまだまだで、それでこのパフォーマンスですからね。トモが緩いので、これからしっかりすればもっと良くなる」

（評価は馬サブロースタッフによるＳ、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの５段階）