2億9千万円超の高値馬、サンデーアーサー26日新潟デビュー(POGブログ西)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。これからのデビューに向けて準備を進める若駒を中心に東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 来週からの3週間は関西圏での競馬開催がなく、新潟、札幌の2場開催。それによって、この期間の新潟は自ブロック制度がなくなり、関東馬、関西馬が全く同じ条件での出馬投票になる。それによって出走メンバーもよりハイレベルになると思われるし、どんなレースが見られるか、今からとても楽しみだ。

 ここでは、新潟1週目を予定する関西馬のなかから注目馬を4頭取り上げたい。

 まずは19年のセレクトセール1歳で2億9160万円(税込み)の高値で落札されたサンデーアーサー(牡、岡田、父ハーツクライ、母シンハディーバ)から。叔母に16年のオークス馬シンハライトがいる良血馬だ。これまで栗東坂路とCWを併用して7本の追い切りを消化。2日、8日、15日と3週続けてCWで長めからしっかりと追われ、ぐっと良くなってきた印象。内山助手は「阪神開催でのデビューも考えていましたが、まだ動きが物足りなかったし、(阪神の)馬場もだいぶ荒れてきていましたので、新潟開幕週のここに目標を切り替えました。まだ緩さは残るが、いいものを持っている馬。楽しみです」と期待を寄せた。26日の芝1800mを松山で予定している。

 新潟1週目に3頭の新馬をスタンバイしている中内田厩舎。ダノンプレミアムの異父弟ダノンランディ(牡、父ロードカナロア、母インディアナギャル)は、25日の芝1600mを和田で予定。猿橋助手は「現時点で兄と比較するのはかわいそうですが、ケイコで水準以上の走りは見せています」と前向き。

 ダノンバジリア(牝、父フランケル、母レキシールー)は、26日の芝1800mを岩田望で予定。「フランケル産駒らしく前向きなところがあるので、変なスイッチが入らないように気をつけて調整をしています。追い出すと、ストライドを伸ばしてとてもいいフットワーク。太め感もなく、いい感じです」と猿橋助手の感触は徐々に上がってきている。

 グレナディアガーズ(牡、父フランケル、母ウェイヴェルアベニュー)は、26日の芝1400mを川田でスタンバイ。母は15年にG1・BCフィリー&メアスプリントをV。血統的にも1200m~1400mくらいでスピードを生かす競馬が合っていそうだ。猿橋助手は「ゲートの出は水準くらいだが、そこからのスピードの乗りが素晴らしい。ケイコでの反応も良く、動きも上々。センスを感じるし、初戦から楽しみ」と、かなりの手応えを感じている。

 中内田厩舎の現2歳馬はこれまでにジャカランダレーン、ブルースピリットの2頭がデビューして、ともに新馬戦をV。今年のラインアップも前年度に引けを取らない素晴らしい馬がそろっており、今後も大いに注目をしていきたい。(馬三郎栗東支局・塩手)

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