【POG】新馬総括16日 G1馬・妹ルーツドール圧勝 京都では単勝万馬券の波乱も

 先週土曜日は東京、京都、福島の3場で計5レースが行われ、東京ではG1を2勝しているフィエールマンの妹で、ジャスタウェイ産駒のルーツドールがデビュー勝ち。京都では国分恭騎乗のショウゲッコウが14番人気の低評価に反発して新馬勝ちを決めた。

 注目の良血馬がそろった牝馬限定の東京5R(芝1600m)を制したのは2番人気のルーツドール(牝、父ジャスタウェイ、栗東・藤岡)。スタートを決めて、道中は絶好位の2番手でレースを運ぶ。直線に向いて持ったままで逃げ馬をパスして先頭へ立つと、あとは独走。後続をみるみる突き放して5馬身差をつけゴールした。勝ちタイムは1分33秒3。昨年の菊花賞、今年の天皇賞・春とG1・2勝のフィエールマンを異父兄に持つ血統馬が、今後に向けて期待を抱かせる内容で初陣を飾った。叔母にアドマイヤグルーヴを持つ1番人気のゴルトベルクが2着、さらに首差の3着には4番人気のウインキートスが続いた。兄にも騎乗したルメールは「似てるところは、ん~、あんまりないね」と言いながら「大きい馬で跳びも大きい。距離は持つと思います。真面目に走ったし、次が楽しみ」とさらなる活躍を期待。藤岡師は「調教より競馬にいっていい」と評価した。(採点・★★★★★)

 同じ東京の4R(芝1400m)は、好スタートからハナを奪ったルメール騎乗の3番人気ライチフェイス(牡、父キングヘイロー、栗東・平田)が、2番手から迫る1番人気ヴェンチュラスター(2着)を直線半ばで振り切り、最後は1馬身1/4差をつけて新馬勝ちを収めた。勝ちタイムは1分22秒5。ルメールは「スタートから速かった。すぐハナを切って、そこでリラックスした。馬が仕事を分かっている。直線はちょっと物見をしてもたれた。1200~1400mが良さそう。スピードがあるね」と評価した。 (採点・★★★☆☆) 

 また、京都では6R(ダート1200m)で、単勝169倍の14番人気ショウゲッコウ(牝、父プリサイスエンド、栗東・湯窪)が直線力強く伸びて波乱を演出。中団馬群での立ち回りから、直線は外へ。人気勢を余裕を持って差し切った。勝ちタイムは1分13秒7。国分恭は「気性的な危うさがあったので、実戦でどっちに転ぶか不安でしたが、いい方に出ました。今後の課題は気性だけ。ダートの短いところでいい馬だと思う」と話し、湯窪師は「びっくり。競馬にいっていいタイプでしたね。追ってもしっかりとしていた」と驚いていた。(採点・★★★☆☆)

 5R(芝1600m)では、中団を追走した2番人気デアリングタクト(牝、父エピファネイア、栗東・杉山)が、鋭い決め手を発揮して差し切り勝ち。先に抜け出した4番人気ノーセキュリティを外から並ぶ間もなく抜き去り、最後は1馬身半差をつけてフィニッシュした。祖母は06、07年の府中牝馬Sを連覇するなど、重賞3勝を挙げたデアリングハート。勝ちタイムは1分37秒7。松山は「直線で待たされる場面がありましたが、あいてからは切れる脚を使ってくれました。着差以上に強い競馬だったと思います」と評価。杉山師は「癖がなくて走ることに対して真面目。いい内容でした」と振り返った。 (採点・★★★★☆)

 さらに福島では5R(芝1200m)で、ルーキー・団野が騎乗した1番人気デンタルバルーン(牝、父トゥザグローリー、栗東・牧浦)が、1分10秒5のタイムで新馬勝ち。好スタートからすんなりハナに立つと、道中はマイペースの逃げ。直線では鞍上のゴーサインに合わせて力強く脚を伸ばし、2着の3番人気チートコードに2馬身半差をつけて快勝した。団野は「1歩目から速かったです。二の脚も速く、楽にハナに立てました。最後は流せる余裕もありましたし、力が違った感じがします」と話した。牧浦師は「半信半疑だったが、芝でも良かったですね」と満足げ。ひとまず在厩で様子を見ながら次走を探っていく。(採点・★★★☆☆)

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