【競輪】歴代最高額賞金王・三谷竜生が語った19年に“駆ける”思い

 昨年末のKEIRINグランプリ2018(静岡)で初優勝を果たし、21日に発表された18年表彰選手で初の最優秀選手賞を獲得した三谷竜生(31)=奈良・101期・SS=を直撃した。昨年1年間で2億5531万3000円を稼ぎだし、競輪界の歴代年間最高獲得賞金額を稼いだ新王者に、今年の意気込みを語ってもらった。

  ◇  ◇

 -グランプリ(GP)初優勝おめでとうございます。

 「ツキがありました。(近畿の後輩でGPでも三谷を引っ張った)脇本(雄太)君の存在が大きかった。昨年は脇本君の能力が一気に開花した1年。競輪界の中で飛び抜けた存在になった。作戦も脇本君が考えてくれるので、自分は番手を回ってもやることがほとんどなかった」

 -昨年は2月の高松でG3初優勝。その後は地元の奈良G3、G1の日本選手権、高松宮記念杯を続けて優勝。年末のGPも優勝と最高の1年だった。

 「GPの並びも村上(義弘)さんに『脇本と竜生が頑張ってくれた。近畿を引っ張ってくれた』と言って番手を回してもらった。今までやってきたことが間違ってなかったのはうれしかった。GPのレース中は寒いなぁと思うくらいで緊張していなかった。最終4コーナーを回って外から踏んでくるのが見えたので、しっかり抜かれないように前へ踏んだ。優勝できて本当にうれしかった」

 -GPの優勝賞金1億円をはじめ、昨年の獲得賞金額は2億5531万3000円。02年に山田裕仁(引退)が記録した2億4434万8500円を上回る新記録だった。

 「賞金のことは意識していないですよ。物欲もないので(笑)特に買いたいものはないけど、新しいロードレーサー(ロードレース用の自転車)を買おうかなと思っています。練習に役立つと思うので。今は練習をやればやるだけ結果が付いてくると思う」

 -12年7月に向日町競輪でデビュー。13年1月にS級へ(9連勝で)特別昇級。同年6月にS級初優勝を達成。トントン拍子で競輪界の階段を駆け上がった印象だが。

 「もっと簡単かなと思ったけど、甘くなかった。(最下級の)チャレンジ、A級で少し失敗もした。父(元選手の典正氏)からは『ここで失敗するな』とも言われた。あの頃は自分に何か足りなかったから勝てなかったのだと思います」

 -競輪界最高峰のG1レースは14年2月の全日本選抜から参加。17年には競輪選手の憧れでもある日本選手権を優勝。同年12月には初めてGPにも出場した。

 「G1に出場することで少しずつレベルアップすることができた。レースの流れに乗って、しっかり組み立てられるようになり、日本選手権を優勝できたと思います。ただ、(一昨年)7月の福井で落車して、左ろっ骨を骨折した。競走中の落車で骨折したのが初めてでキツかった。初めてのGPは何もせず終わってしまった感じでした」

 -今年はGPチャンプだけが着ることを許される1番車のチャンピオンユニホームでレースに臨む。どんな1年にしたいか。

 「1年を通して結果を出したいけど、自分ができることは変わらない。いつも通りの競走をしていくだけ。まだ優勝したことのないG1もあるし、2月には地元の奈良記念もある。もっと練習をして強くなりたいです。あとは兄弟3人(長男・政史、次男・将太)でG1の決勝に乗って連係したいですね」

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