苦汁のんだ手塚師 53歳バースデーから再加速だ

 「この春は無敗の3歳牡、牝馬がいて、秋が楽しみだったんだけどね」。手塚貴久調教師(53)=美浦=が自嘲気味に笑うのも無理はない。ルヴォワール(2戦2勝)は紫苑Sで6着、セダブリランテス(3戦3勝)は、セントライト記念を直前で回避。「セダは出走さえできなかった。申し訳ない気持ち」と普段は明朗なトレーナーも、さすがに沈痛な面持ちだ。

 ただ“やまない雨はない”、“朝の来ない夜はない”-。潮目はどこかで変わるもの。今週がそのターニングポイントになるかもしれない。と言うのも、20日は自身53回目のバースデー。修行僧のような風貌!?の某若手調教師に「53歳に見えないっす」と羨望(せんぼう)のまなざしを送られ、周囲からは笑いが起きた。この和気あいあいムードがきっと厄を払ってくれるだろう。

 オールカマーにはセダブリランテスの異父兄モンドインテロが参戦。「この条件は使ってみたかった」という待望の一戦だ。今年はキャリアハイのペースで白星を積み重ね、現在27勝(年間自己最多は一昨年の36勝)。バースデーウイークから再加速といきたい。(デイリースポーツ・豊島俊介)

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