【スプリンターズS】キャプテン、本気

 「スプリンターズS・G1」(30日、中山)

 日本初参戦となるキャプテンオブヴィアスが27日、中山芝で追い切りを行った。しまい重点の内容で、軽快な脚さばきを披露。来日してからの期間が短く、日本での強い調教はこの1本のみだが、本国で十分にトレーニングを積んでおり、態勢は整っている。シンガポールからの参戦は昨年のロケットマン(4着)に続く2頭目。意気込みは並々ならぬものがあり、ダークホース的な存在になりそうだ。なお、枠順は28日に確定する。

 初めて踏みしめる中山芝の感触を確かめるように、最終追い切りはしまい重点。キャプテンオブヴィアスが軽快なフットワークを披露した。

 3F38秒7‐11秒8。騎乗したロケット助手は「必要な追い切りは来日前に済ませてきたので、こちらでは微調整程度。輸送で減った馬体も回復しつつあるし、きょうの走りもスムーズだった」と好感触を伝える。20日に本国シンガポールで、バリッジ師自らが騎乗してハードな追い切りを敢行。十分に態勢は整えてきた。右回りも初めてとなるが、「日本へ行くと決めてからとことん練習してきたし、きょうもうまく手前を変えていた」と問題視していない。

 日本への遠征は長期的なプランとして考えていたが、前走のジャンボジェットTで、自国のニュースターであるスーパーイージー(シンガポール移籍後12連勝中)に、0秒1差の2着に好走したことが決め手となった。「その競馬で能力の高さを再認識した」と同助手は胸を張る。また、昨年4着だったシンガポールの英雄ロケットマンを管理するショー師から、今回の遠征に関してのアドバイスを受けたという。「聞いた経験談が生きているよ」と準備にも怠りはない。

 「わが国の競馬で海外へ出るのは大変なこと。ここまで来たからには、いい結果を残したい」。ひと昔前の日本がそうだったように、まだ海外遠征になじみの薄いシンガポールでは、オーナーへの説得や長距離輸送の手配など、越えなければならない高いハードルがたくさんある。そうまでして来た日本。お土産を持たずに帰るわけにはいかない。

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