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競輪&BMX二刀流に挑戦中 古性優作

2013年5月20日

 BMXコースで鮮やかなジャンプを見せる古性(左)=サイクルピア岸和田(撮影・岡田育磨)

 BMXコースで鮮やかなジャンプを見せる古性(左)=サイクルピア岸和田(撮影・岡田育磨)

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 バンクで風を切って練習する古性優作  競輪とBMXの“二刀流”について語る古性

 ‐随分早いですね。普通は少年野球やサッカーに目覚めるのですが。

 「中学時代はラグビー部でしたが、体力づくりというレベルでした。メーンはあくまでBMX」

 ‐高校は大阪の進学校でもある清風高校へ。

 「すでに趣味の域を超えて本格的に走ってましたし、そうなると海外遠征もあります。遠征に出ても公欠扱いにしてくれる学校を探してました。清風ならそうしてくれると。活動はあくまで個人なのですが、学校には『BMX部』という形でやらせてもらってました」

 ‐そして日本代表として世界選手権へ。

 「高校3年生のときに中国で行われた世界選手権(ジュニアエリート部門)で決勝戦まで行ったのが最高ですね。8着でした、8人中(笑)。最後は落車して再乗して」

 ‐卒業後の進路では、すぐには競輪選手という選択肢はありませんでした。

 「2008年にBMXが北京から五輪の正式種目になったので、そこを目指したい気持ちが強かったですね。だから卒業後1年間はアルバイトをしながら練習していました。でも、これで食べて行くのも厳しいものがあるし、まだまだマイナー競技ですから。そうするうちに、BMX出身の先輩方が競輪で活躍するようになって。そんな道もあるのかなって競輪学校を受験しました」

 ‐同じ大阪の稲川翔、黒田淳(岡山)西岡拓朗(広島)ですね。皆さん現在は一線級の競輪選手ばかりです。競輪学校へは100期生として合格していますが、すぐに割り切るのは難しかったのでは。

 「五輪に行きたい気持ちはずっとありましたね。だから競輪学校在学中も、大阪へ帰省したときは(BMXに)乗ってました。でも、体がどんどん大きくなって競輪選手の体になってきたんですよ。競輪は座ってペダルをこいでいますが、BMXはサドルこそついていますが座ることはまずありません。ずっと立ちっぱなしですから。(BMXライダーの)体形はスリムで“切れ”がなければなりません。最初は同じ自転車競技でも、ここまで違うのかって思いました」

 ‐競輪選手としては間もなく丸2年を迎えます(11年7月デビュー)。確実に成績を上げています。今でもBMXで五輪出場を考えていますか。

 「ますます競輪選手の体になってますし、7月から初めてS級に昇格します。(競輪はS、A級の2ランク制。2年で昇格するのはかなり優秀)五輪を目指している選手からすれば、二足のわらじを履くのは彼らに失礼かなと思ったりします。だから今ここで五輪を目指しますとはなかなか言えないですね」

 この話を横で聞いていた古性の先輩で、日本競輪選手会近畿地区本部長の古原勝己が提案した。「我々の所属する日本競輪選手会をはじめ関係団体がバックアップすれば、古性を五輪に送り出すことは不可能ではありません。現にトラック競技ではナショナルチームをつくって海外で活躍させています。BMXでも同様のシステムをつくれないか考えたいですね。競輪と両立できる選手はそういないので応援したい」

 ‐BMXのコースを走っている姿は、競輪以上に溌剌(はつらつ)としているように見えました。今年も18日に競輪選手によるBMX競走が行われます。1着賞金は60万円です。

 「一昨年、昨年は日本サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市)で行われて連覇しました。今年は3連覇がかかります。2連覇はいますが(稲川翔)3連覇した選手はまだいません。しかも地元です。昨年以上に頑張りたいですね。BMXの先輩でもある西岡さん、黒田さんも走りますし。ミスをせず、自分の走りができれば」

 ‐19日には「第1回ドゥールースカップ」として、BMXを専門とする選手を交えてのレースもあります。こちらの1着賞金は50万円。

 「僕のクラスで初日特選(得点上位選手によるシードレース)で1着を獲ったとしても9万円くらいですから※。どっちも悔いのないように」

 ※競輪場によって違うが、古性クラスで3日間連勝の完全優勝をしても50~56万円。一発勝負でこの賞金は破格。ただし、競輪での収入ではないので獲得賞金には含まれない。

 ‐BMXの一番の面白さって何でしょう。

 「(即答で)ジャンプするあの瞬間ですね。競い合ってジャンプするスリル、スピード感。自転車が一瞬飛ぶんですよ。僕も最初見たときは“すごい”と感動しましたから」

 ‐ケガも多いのでは。

 「競輪ではまだケガをしたことはないのですが、BMX時代は前歯を折りました。サドルがあごに入ったこともありますし。競輪は1人で走って落車することはありませんが、BMXは1人でもこけます。一番いいコースを取り合う競技でもあるので、正直こかし合いになります。でも競輪と違い、相手を落車させても失格にはなりません。ぶっちゃけて言いますが、負けたくない相手には共倒れ覚悟でぶつかったこともあります(苦笑)」

 ‐五輪に出る出ないは別としても、これほどまでに古性選手を虜(とりこ)にするBMXとは。その魅力は何なのでしょうか。

 「今の自分を作ってくれた、自分そのものですね。これをしてなかったら、競輪選手としてもありえなかった。ただ、今は“本職”で強くなりたいし、集中するとすれば競輪のほうになりますね。最終的にはG1で勝てるような選手になりたいですから」

 古性優作(こしょう・ゆうさく)1991年2月22日、大阪府出身の22歳。私立清風高卒。07年5月、中国で行われたBMX世界選手権大会にジュニアエリート部門の日本代表として出場(8位)。その後、日本競輪学校100期生として入校し、11年7月岸和田競輪場でデビュー(1(1)(1))。現在の格付けはA級1班だが、7月からはS級2班に昇格する。優勝回数は7回。獲得賞金は1804万4900円。

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