【ヤマヒロのぴかッと金曜日】国民もついに気づいた!?チーム高市のやりすぎ強引力!

 特別国会が幕を閉じた。158日間、私たち国民の生活やこの国のあるべき姿を方向づける場だけにその推移を注意深く見守ったが、国論を二分するような法律を十分な議論のないまま成立させてしまったことはとても残念だ。各社世論調査で内閣支持率を大きく下げたのは、国民的人気を誇る高市首相に『漠とした違和感』を覚えた人が多いからではないだろうか。

 歯止めのかからないインフレや円安をすぐに解決するのは難しい。それなりに時間のかかることであり、国際情勢も含め簡単ではないことは承知している。問題は自分と意見の異なる者とはまともに向き合わず「チーム早苗」で物事を決めようとした姿勢にあり、自民党内からも批判の声が上がるほどだった。選挙で大勝し圧倒的な権力を手にした者は、常に数と力で物事を押し切ろうとする。

 2009年の民主党政権、2012年の自公政権、そして今年の高市連立政権。いずれも300議席を超えた。中でも350を超える議席を手にした今回は当初から国会軽視が危惧されていたが、それは現実のものとなってしまった。言っておくが、多数決だけが民主主義ではないゾ!

 議論が深まらないままに強行した皇室典範の改正はその典型と言える。

 小泉政権下の有識者会議で女系天皇まで認めたことが保守派の強い反発を招きその流れが今日の対立に繋がっているのだが、静謐な議論を重ねれば答えを導き出せた筈だ。

 例えば、26代継体天皇が即位したケース。その前の武烈天皇といったい何親等あったか。それでも継体天皇はその短い治世に実績を残した。旧宮家の養子案への世論の理解も少しは得られたかもしれない。一方で、歴史上8人、10代が存在し、国民の7割以上が賛成する「女性天皇」まで頭から否定するのもおかしな話だ。時代時代でこれまで知恵を出してきたのに…。

 記者会見で天皇陛下が「国民の理解が得られるものに」と述べられたのは、皇室のあり方を巡って世論が割れることを危惧されたからではないだろうか。「総意」でないものを「総意」として無理くり改正しようとしたことが諸悪の根源で、それはまるで韓国時代劇に再三登場する、不遜な臣下どもが我が意のままに都合よく物事を決めてゆく様に酷似していた。

 強引な国会運営といえば、副首都法案。実のある議論を経ず、生煮えのまま連立を組む維新の顔を立てる形で成立させてしまった。首都直下型地震や富士山噴火で首都機能が喪失した場合に備え副首都の設置が必要というのなら、南海トラフ地震が起きればわずか2時間で地下街が水没するとされる大阪に代替機能の役割が果たせるのか?権力の側に立つことで、小政党でも「ムリカラC」をやってのけられる…。これで、維新の会の吉村代表は『来春の知事選と大阪都構想の住民投票同日実施』に向けて突き進むだろう。

 両党のキズナを最優先する高市首相は、野党のみならず、与党内の反対論まで押し切るように成立させてしまった。そして消費税減税…。国民会議はいったい何のために立ち上げたんだ!?

 冒頭の『漠とした違和感』を覚えるのはここら辺に原因があるからかもしれない。「身内」だけで物事を決める政治は間違いなく禍根を残す。権力を持つからこそ、より真摯な姿勢が必要なのだ。

 実るほど首(こうべ)を垂れる稲穂かな……

 ◆山本浩之(やまもと・ひろゆき)1962年3月16日生まれ。大阪府出身。龍谷大学法学部卒業後、関西テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、情報、報道番組など幅広く活躍するが、2013年に退社。その後はフリーとなり、24年4月からMBSラジオで「ヤマヒロのぴかッとモーニング」(月~金曜日・8~10時)などを担当する。趣味は家庭菜園、ギターなど。

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