これで本当にいいのか!?高市総理のリーダーシップと突破力! 山本浩之アナコラム
【ヤマヒロのぴかッと金曜日】
高市総理の勢いがとまらない。「働いて(×5回)まいります」の言葉そのままに、自らが馬車馬となって己の信じる道をまっしぐらに駆け抜けたいようだ。
そりゃ、衆院選で単独3分の2を勝ち取ったのだから、これまでの総理が果たしえなかった課題を任期中に全部やってやろうという思いは理解できないこともないが…。
ここへきて、国家情報局の創設や『国旗損壊罪』の導入といった保守派にとって宿願とも言える政策が次々と成立しそうな勢いだ。中身を見るときな臭い匂いもするが、「サイバー空間を利用したテロの脅威に対抗するため」などと言われると批判ばかりもしていられないのか、後半国会は全く精彩を欠いたままだ。
遂には、今週戦闘機や潜水艦、ミサイルに軍事用ドローンなど殺傷能力のある武器の輸出を政府は全面解禁した。これまで平和国家として政府開発援助(ODA)で多くの国の信認を得てきたが、もはや外交においても安全保障分野の協力は欠かせないらしい。
「日本の技術力や開発力は国際的に高い水準にあるんだから武器を売って衰退した産業を立て直せば一石二鳥じゃないか」「ウクライナ、中東、トランプ関税…。世界的緊張がここまで高まっているのに(これ全部トランプ大統領が問題を複雑にしているのだが)あまり悠長なことを言ってられないのだよ」とでも言わんばかりだ。
何より驚いたのは、①輸出した武器を横流ししないよう輸出した先の管理状況を確認する(どうやって?)。②輸出を決めたあと、国会に通知する(それなら国会要らんやん!)。これまでこの問題は安倍、岸田内閣でもなし崩し的に閣議決定だけで進めてきたが、一気にここまで転換するとは…。
井上陽水の『最後のニュース』という歌を覚えているだろうか。
どんなに言い繕っても、日本は実務や裏交渉を武器商人に任せた『武器国家』の仲間入りをするわけだ。非常識なトランプ一人にかき回されている現況をなんとかする努力も無くして。
人を殺す武器を売って経済が良くなりました!って、そんな金で買ったモノが美味いわけないじゃないか。そんなもの食うぐらいならウチの畑でとれたジャガイモとにんじんと玉ねぎで、毎日、カレーと肉じゃがを作ってた方がよっぽどマシだ。たぶん、肉抜きの肉じゃがになるけど。
とにかく、こんな決め方は横暴すぎやしないか!?国会議員はいったい何のためにいるんだ!?
高市政権が発足して半年、自民党議員からも不協和音が聞こえてくるようになった。大臣の表情はみんな曇って見える。「悲願」だったはずの消費税減税は訳の分からない国民会議に委ねてしまって、勇ましいことばかりに血道を上げている。今月はじめの当コラムで『高市政権のハネムーン期間はとうに過ぎた』と書いた。これだけの数(議席)を手にしたのだから、じっくり腰を据えて熟議の末に政策を実行すれば良いのになあ。
これまでのリーダーになかった実行力、突破力に期待した国民が『気がつけば、日本はこんなところまで来てしまった』とならぬことを願うばかり…。
◇山本 浩之(やまもと・ひろゆき)1962年3月16日生まれ。大阪府出身。龍谷大学法学部卒業後、関西テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、情報、報道番組など幅広く活躍するが、2013年に退社。その後はフリーとなり、24年4月からMBSラジオで「ヤマヒロのぴかッとモーニング」(月~金曜日・8~10時)などを担当する。趣味は家庭菜園、ギターなど。
