【野球】巨人ドラ6のプロ向き“パンチ”力 高卒新人ながら2軍出場は全部4番 高校時代の愛称は「浦学のジャッジ」

 高卒ルーキーで2軍の4番を任されている、巨人ドラフト6位・藤井健翔内野手(18)=浦和学院=の素顔に迫る。「浦学のジャッジ」という愛称で呼ばれるのは、実は嫌だった?パンチパーマは憧れのジャッジ風?無邪気な一面から負けん気の強さまで、その内面に切り込む。

 太陽が沈んだジャイアンツタウンスタジアムで、黙々とバットを振る18歳の姿がある。藤井は静かに“憧れの名前”を振り払おうとしていた。「浦学のジャッジって、そもそも浦学だけかよって。すごく嫌でした」。目指すのは2世ではない。

 1月、新人合同自主トレ。屋外で初めて行ったフリー打撃に登場すると、推定120メートルのアーチを片手一本で描いた。高校通算35本塁打。圧倒的なパワーから「浦学のジャッジ」と名付けられ、背番号も本家のアーロン・ジャッジと同じ99を背負う。圧倒的な存在感に憧れはあった。打席に入るまでのわずかな時間で、空気を支配する姿に自分自身の理想を見た。

 だが、憧れとゴールは違う。「バッティング自体、ジャッジのまねをしているわけじゃない。打席に行くまでもめちゃくちゃ集中しているなって伝わりますし、一打席、一球にかける思いを見ていて、自分はこういう選手にならないといけないんだと思いました」。スター性にほれ込むも、似ていると言われることには違和感を持った。

 サイドヘアを大きく刈り上げ、パンチパーマを当てた自慢のヘアスタイルも本家をほうふつとさせるが…。藤井は即座に笑みを浮かべながら否定する。「全然意識はしていないです。元々こういうパンチパーマが好きでしています」。学園アクション物語「ビー・バップ・ハイスクール」を見て「渋いな」と感じ、決めたという。

 今では「『ザ・バルバ・トウキョウ』っていう東京にあるバーバーショップがあるんですけど、そこでバチバチに2週間に1回か、1週間に1回仕上げてもらっています」と驚きの頻度で通う。本家に勝てるとしたら「パンチの効いた髪形と眉毛っすね。まねできないです」とキッパリ。この性格こそ、石井2軍監督は「プロ向き」と笑う。

 ファームリーグが始まって1カ月が過ぎ、藤井を出場試合で全て4番に据えている。「4番の育成。4番以外は打たせない」と指揮官も腹をくくっている。何が、そこまでさせるのか-。「体力があることがまず第一条件。しっかりキャンプも完走したし、帰ってきてからも、量をこなしながらもついてきている」と目を見張り「3軍じゃなくて、2軍レベルのピッチャーを見させてあげたい。そっちの方が近道だろうから」と大きな未来を見据えている。

 収穫を問えば、課題ばかりが返ってくる18歳だ。毎晩つけている野球ノートは反省ばかりが並んでいるという。「毎日バットを振っていないと不安」と休日返上で打撃練習にも取り組み、結果が出ずに落ち込む自分を励まそうと、マスコットバットはあえて「明るい」ピンク色を採用した。

 「岡本和真っていう名前がブランドじゃないですか。自分も最終的には藤井健翔っていう名前がブランドになるような選手になりたいです」。ジャッジと呼ばれた日々を超えていく。もう、誰かの名前では戦わない。(デイリースポーツ巨人担当・松井美里)

 ◆藤井 健翔(ふじい・けんしょう)2007年8月15日生まれ、岡山県出身。18歳。181センチ、96キロ。右投げ右打ち。浦和学院では推定140メートル弾を含む通算35本塁打。25年度ドラフト6位で巨人入り。契約金3000万円、年俸540万円(推定)。

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