玉川徹氏 鈴木農相のコメ農政「元へ戻っちゃったのか」 増産の石破政権からの大転換 高価格維持の方針に疑問
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が29日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」にが出演。鈴木憲和農相が推し進めるコメ農政について「元へ戻っちゃったのかな」と述べた。
番組では、玉川氏が鈴木農相へ行ったインタビューの模様を放送。その中で玉川氏は「僕は大臣が代わった時に『需要に応じて生産』という話を聞いたときにガッカリしたんですよ。せっかくかかった大号令(増産)が元に戻るのかと」と米の増産へと舵を切った石破政権から方針転換したことをただした。
これに対して鈴木農相は「今すぐに需要ないよね、輸出を含めて。その中で大増産したら何が起きるかは明白ですよね。そこに対して不安感があった」と増産に対する生産者側の不安があるとし、「大増産ばっかりじゃなくて需要をつくることが先にあって初めて私たちの増産ができるんだという姿の方が現場に受け入れられる穏やかな道かな」と需要創出を優先し、そのうえで増産すべきだと述べた。
玉川氏はスタジオで「大臣と(海外輸出という)最終的なところは一致しているんですよ」と前置き。「日本の人口は減っていきますから、米の需要は落ちていくっていうことなんですね。そうすると国内のマーケットだけ見てったら、どんどん田んぼは減ってちゃうわけです。米の生産守れないですね。これからは海外の需要を取り込む」と輸出なくして日本の米を守る手段はないと主張した。
「そこは一致なんですよ。じゃあどうするかっていう話。鈴木大臣は今までの延長戦上、高いお米の価格を守ったままで、その高いお米を海外に売るっておっしゃってるわけですね。じゃあ売れるのかと。前の石破政権では“高かったら売れませんよ”。なにしろ4倍ぐらい違いますから。海外に輸出することで日本のお米を守るんであれば、価格を下げなきゃいけない。そのためには規模を大きくして、かつコストも下げて安いお米を作る。これは日本の消費者にとってもプラスなんですけどね」と述べた。
小泉進次郞前農相の増産方針について、「僕は農政が転換したんだと思ってたんだけど、(鈴木農相と)最後見ているところは一緒だとしても、元へ戻っちゃったのかなという感じは受けましたね」と従来の農政に戻ったと指摘した。
