橋幸夫 アルツハイマー型認知症公表 陳旧性脳梗塞を併発も活動継続「俺、歌うの?」仕事忘れても曲流れるとステージへ

 橋幸夫
 橋幸夫の病状を会見で語る夢グループの石田重廣社長
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 歌手の橋幸夫(82)が中等度のアルツハイマー型認知症を発症していることが20日、分かった。橋が所属する夢グループの石田重廣社長が同日、都内で会見を行い公表した。医師の診断書によると、橋は2020年頃から失見当識が見られ、22年12月の精査で軽度のアルツハイマー型認知症と診断。その後も症状が進行し、24年12月の精査で中等度と診断された。また、陳旧性脳梗塞を併発していることも明かされた。今後は症状の進行を遅らせる治療の一環でマイクを握り、歌手として仕事を続ける。

 夢グループの石田社長によると、橋は昨夏から物忘れや言葉を繰り返す症状が顕著に出始めたという。同グループが20周年を迎え、橋から「20周年おめでとうございます」と祝福されたが、数十秒後に同じ言葉を繰り返された。今年1月からは歌を忘れる症状も見られたという。

 同グループは、2月に橋が中等度のアルツハイマー型認知症であることを確認。医師から出された診断書には、症状進行抑制として「張りのある生活、社交性維持、筋力維持」が重要で、17歳から芸能活動をしてきたことを鑑みて「芸能活動継続維持が望ましい」という旨が記された。医師の指導の下、現在までステージに立ち続けてきた。

 4月のコンサートで「俺、歌を歌うの?」と仕事を忘れることもあったが、自分の曲が流れると自然にステージへ。一方で言葉を繰り返す症状で観客とのコミュニケーションが取れず、不安を抱いた橋から「頭がさっぱり分からなくなっちゃうんだ。迷惑かけるなら休むよ」と申し入れがあったが、石田社長は何もしなければ悪化の一途をたどると考えて「休ませないよ」と伝えた。これに橋は「ありがとう!頑張るよ」と喜びで返したという。

 本人の「歌手として最後までやり遂げたい」という意思を尊重し、周囲のサポートを受けてこれまで通り仕事を続ける。19日に4公演をこなし、21日には神奈川県内で開催される夢グループ20周年記念コンサートに2公演出演する予定だ。石田社長は「橋幸夫さんを守りたい。本人が歌う姿勢があって、本人が嫌じゃない限りは歌ってもらいたい」と全力でサポートすることを誓った。

 橋は60年7月に歌手デビュー。御三家として昭和歌謡界を支え、今年で65周年を迎えた。23年5月に声の衰えなどの理由で歌手活動から引退したが、24年4月に撤回し、ステージ復帰した。

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