藤井棋王 公式戦初の持将棋“引き分け”「工夫が足りなくて」昼食はスパイシーカレーオムレツのせ
藤井聡太棋王(21=竜王、名人、王位、叡王、王座、王将、棋聖の八冠)は、挑戦者の伊藤匠七段(21)と129手で持将棋(じしょうぎ)の“引き分け”となった。自身初の公式戦での持将棋に「全く意識していなかった」と振り返りつつ、「工夫が足りなくて伊藤七段の手のひらの上というような対局になった」と悔やんだ。
昨年の竜王戦でも4連勝した同学年の相手ではあったが、83手目には52分の長考を見せるなど油断はなかった。お互いの玉が相手陣(3段目以内)に入り、玉を詰ます見込みがなくなったため、両者の合意によって持将棋が成立した。
昼食は魚津産紅ずわいがにのスパイシーカレーオムレツのせを食べた。能登半島地震の影響が残る北陸で「歓迎していただいた」と感謝の気持ちで対局を進めた。
引き分けスタートにより藤井棋王の初防衛戦は最大第6局まで開催されることとなった。「第2局は後手番になる。しっかり準備したい」。第2局は24日に石川・金沢市で、第3局は3月3日に新潟市で行われ、北陸3連戦となる。
