吉村知事「センチュリー」連発 神戸で演説 井戸知事の公用車「税金です。おかしい」
日本維新の会副代表で、大阪府の吉村洋文知事が17日、神戸市の繁華街・三宮で、18日に投開票を控えた兵庫県知事選に出馬した元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)=自民、維新推薦=の応援演説を行った。
5期20年の長期政権となった井戸敏三知事は、前兵庫県副知事の金沢和夫氏(65)を応援。今月4日の応援演説では、新型コロナウイルスが東京や大阪で感染が増加していることに触れ「大阪との県境に壁でも建てられたらいいのに」と発言。物議をかもした。井戸知事は以前にも、コロナ対応を巡り、「大阪はいつも大げさですよね」「感染の源になったのはきっと大阪なんですけれども」などと発言し、兵庫と大阪の知事が“不仲では?”と注目を集めた経緯がある。
この日、黄色い声援を浴びて選挙カーの上に登場した吉村知事は、自治省から兵庫県の副知事となり、2001年から知事を務めた井戸知事からの「禅譲」を止めよう、と呼びかけた。
「国から副知事さんがやってきて、知事さんになって、副知事さんに入れ替わる。それを60年間やってきたのがこれまでの兵庫の古い政治。政治家に近い人ばっかりにお金が流れちゃって、皆さんの大切な税金がどこに使われてるの?何に使われてるの?もう訳分かんないことになってる。だからあのセンチュリーみたいな車も出てくるんです。ありえますか、あんなの。皆さんの税金です。おかしいんです」と昨年10月、井戸知事が公用車をトヨタの最高級車センチュリーに変更したことが判明し、批判を浴びたことをチクリ。「皆さんの大切な税金でセンチュリー買うような時代ではもう、ないんです」と20分の演説の中で「センチュリー」が3度登場した。
維新は「4千万円」とされる大阪府知事や大阪市長の退職金を廃止し、知事と市長の給料3割カットなど「政治家自身」が身を切る改革を続けていると主張。「(業界や団体に)どんどん補助金を配っていく、そんな時代じゃないんです。そういうことをやる前に政治家自身のことをやっちゃうから、僕たち維新は嫌われてます。僕達(維新は)特定の業界、団体の支援はありません。それはみーんな、向こうの井戸さんの、あっちの方にいっちゃってます。そりゃそうでしょう、ドーンと補助金もらえるんだから」と最後も皮肉り、「古い政治はもうやめましょう」と訴えていた。