放送行政などを所管する総務省幹部４人が、放送事業会社に勤める菅義偉首相の長男らから個別に接待を受けていたと週刊文春が３日、ウェブサイトで報じた。国家公務員倫理法に基づく倫理規程が禁じる「利害関係者」からの接待に当たる可能性がある。総務省は４人が会食をしたのは事実だと認め「法に抵触しないか調査している」とした。

　菅首相は３日夜「私自身は全く承知していない。総務省で適切に対応されると思う」と官邸で語った。自ら長男に事情を聴く考えもないとした。

　文春の報道によると、谷脇康彦総務審議官ら幹部４人は昨年１０～１２月に都内の料亭などで長男らから接待を受け帰りにタクシーチケットや手土産を受け取った。複数の幹部は、菅首相が総務相時代に秘書官をしていた長男と知り合ったという。

　接待のうち１回は、首相や自民党の二階俊博幹事長ら８人が出席して世論の厳しい批判を浴びた「ステーキ会食」と同じ昨年１２月１４日だった。