歴代20傑9人!2時間10分切り42人 瀬古氏興奮の記録ラッシュ

 「びわ湖毎日マラソン」(28日、大津市皇子山陸上競技場発着)

 日本男子マラソン初の2時間4分台に突入する2時間4分56秒の日本記録を樹立した鈴木健吾(25)=富士通=に続くように、2位の土方英和(23)=ホンダ、3位の細谷恭平(25)=黒崎播磨=ら5人が日本歴代10位に名を連ねた。2時間10分以内は42人。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)は、コンディションが良かったことや、新型コロナウイルスの影響による大会延期に伴い、今大会に選手が集結したことなどを要因に挙げた。

 記録ラッシュの“ラストびわ湖”に、瀬古氏は興奮を隠さなかった。

 「(2時間)10分を切ったのが42人。日本のマラソンのランキングかと思わせるような成績に1大会でなった。このようなことは世界のマラソンでも初めてでは?」

 日本歴代10傑に5人、20傑となると9人の名前が並んだ。01年に油谷繁がマークした2時間7分52秒の歴代23位が、大会前の最高とは思えない高速レースが繰り広げられた。

 記録連発の要因として瀬古氏は3点を挙げた。一つ目はコンディションがそろったこと。2つ目はコロナ禍で2月の別府大分毎日や3月の東京が延期となり、選手がそろったこと。そして、滋賀県では最後となる大会への思いが選手の足を突き動かしたと分析した。

 びわ湖毎日は例年、風などの気象条件に苦しめられることが多く、記録が出にくい。昨年は風速2・4メートルで気温9度、雨で湿度は83%だった。今年の風速は1・5メートルが最高で、5キロ、20キロ、中間点は無風。気温は30キロまでは10度以下で、天候はおおむね曇り。湿度は50~60%で推移した。

 さらに、日本歴代4位の記録を持っていた高久龍(ヤクルト)、同6位の井上大仁(三菱重工)、ハーフマラソン日本記録保持者の小椋裕介(ヤクルト)らがこぞってエントリー。26キロ手前で井上がペースメーカーの前をいくほどしのぎを削り合う展開も、記録を後押しした。

 瀬古氏は「東京五輪に向けてもいい道筋をつけてくれた」と、代表への刺激にも期待を寄せた。来年から舞台は大阪へと移る今大会。びわ湖を後にするのが名残惜しくなるようなフィナーレだった。

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