栃ノ心が無傷6連勝「気持ちいいね」最重量227キロの逸ノ城に粘り勝ち

 「大相撲夏場所・6日目」(17日、両国国技館)

 関取最小兵の新入幕炎鵬が上手ひねりで矢後を破り、4連勝で5勝目を挙げた。1敗を死守し優勝争いでも食らい付いた。6戦全勝のトップは横綱鶴竜、関脇栃ノ心の2人となり、1敗で炎鵬、朝乃山の平幕2人が追う。

 真っ向勝負でねじ伏せてみせた。栃ノ心が、関取最重量の227キロを誇る逸ノ城と右の相四つでがっぷり組み、持ち前の腕っ節を生かして寄り切り6連勝。意気揚々と引き揚げた支度部屋では、何度も左で握り拳をつくり「(腕が)パンパン。気持ちいいね」と笑顔を見せながら心地良い疲労に浸った。

 「危なかったね。我慢して勝って良かった。うれしいね」

 過去14勝5敗で、直近でも6連勝中だった合口の良い相手。盤石に見えた力比べの中に何度もピンチがあった。組み止めることを意識しすぎて当たりが鈍り、まわしへの指のかかりもいまひとつ。もろ差しとの選択を迫られる場面もあったが、右四つへの絶対の自信が最大の勝因になった。

 初日からの6連勝は3度目。これまでは昨年初場所の初優勝、大関昇進を決めた同年夏場所と良いことずくめだ。帰り支度が整うと、徒歩での帰路の混雑を気にして「走っていこう」と冗談めかす余裕も出てきた。

 1場所で大関に復帰するために必要な10勝は、通過点になりそうな充実ぶり。足取りも軽く、連勝街道を突っ走っていく。

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