横審 審判長の場内説明に“物言い”朝乃山・栃ノ心戦踏まえ「もっと分かりやすく」

 会見する横綱審議委員会の矢野弘典委員長(左)と芝田山理事(撮影・棚橋慶太)
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 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が27日、東京・両国国技館で行われ、夏場所で物議を醸した審判長の場内説明に関して“物言い”が付いた。

 矢野弘典委員(産業雇用安定センター会長)が「審判長の説明がもっと分かりやすくしたらどうかという意見が出た」と明かした。横審として、理事長に「審判は絶対。権威の確立のためにも指導なり取り組みをしてほしい。競技そのものの信頼を高めることになる」改善を申し入れた。

 実名こそ出さなかったが、夏場所では審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)の説明が混乱を招いた。13日目、平幕朝乃山と関脇栃ノ心の一番では行司軍配が栃ノ心に上がり、6分余りの協議の末、差し違えで朝乃山の勝利となった。

 映像では栃ノ心の右かかとが土俵外で浮いているように見えたが、先に出ていたと判定された。その説明が不足し、場内放送では東西の力士を間違えた。協会にも抗議の電話が殺到した。

 11日目の朝乃山と佐田の海の一番では朝乃山に軍配が上がったが、勇み足かどうかで物言い。軍配通りの判定に、同部長の説明は「朝乃山のかかとが先に出ており、朝乃山の勝ちといたします」と、意味不明なもので場内をざわつかせた。

 同委員長は「説明の仕方。審判は絶対の存在。権威を高めて信頼を高める説明が必要」と訴えた。岡本昭委員(岡安証券最高顧問)は「審判が足が付いていたと言えば、ハッキリ見たと言えば終わり。『気がします』じゃあかん。審判は毅然(きぜん)とした態度を取らないと。八角理事長も『これからはハッキリします』と言っていた」と話した。

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