広島・渡辺悠斗 初の開幕1軍も出場4試合「打てない時期が長かった」改革に挑む現在 残りシーズン&フェニックスLへ
広島・渡辺悠斗内野手(24)が打撃改革に強い覚悟で挑んでいる。2年目の今季は初の開幕1軍をつかみながら、ここまでは4試合の出場にとどまる。夏場から上半身に頼りがちだったスイングを修正。体全体での連動性に重点を置き、持ち前のパワーを生かすための打撃習得を目指す。
試行錯誤を重ねる背中には強い決意がにじむ。黙々とバットを振り、汗を流す渡辺のまなざしは真剣そのものだ。1軍で出場機会を得ながら納得のいく結果を残せず、2軍でももがき続けた。「打てない時期が長かった」。直面した課題に向き合い、打撃フォームの抜本的な改革に着手している。
7月は打撃不振で試合のメンバーから外れることが多かった。8月上旬が分岐点。目指すのは、腕力だけに頼らない、体全体を連動させたスイングだ。右肘を必要以上に体から離さず、下半身の粘りとリンクさせてボールに力を伝える打撃を理想とする。
「その場でコマのように回れることで対応力が上がり、ボールにしっかり力が伝わるようになった」
8月9日の中日戦(由宇)では149キロの直球を振り抜き、左翼フェンスを越す待望の1号ソロ。理想のスイングで結果が出る打席が増えつつある。
この挑戦を支えるのが迎打撃コーチ。同コーチは、「渡辺は腕力がある分、上半身に頼ったスイングになりがちだった。体全体をバランスよく使って振ることをテーマに取り組んでいる」と説明する。
チューブで腕と体を縛ることで、強制的に連動を意識させるメニューを取り入れた。「練習レベルの球でも、無意識に手打ちが出ることがあった。詰まってもいいから、正しい形を体にたたき込ませている段階。完璧なポイントで振れた成功体験を試合で増やしていくことが大切」
2年目の今季は初めて開幕1軍入りを果たしたが、出場は代打のみの4試合で4打数無安打。4月19日に出場選手登録を抹消された。以後、1軍昇格はなく、2軍でも37試合で打率・176、1本塁打、8打点(22日現在)と苦しんでいるが、フォームを固め、自身の長所である長打力を最大限に発揮する決意だ。
残るシーズン、そしてその先にある10月の宮崎フェニックス・リーグへ向けて、渡辺のビジョンは明確だ。「練習でできていることを、試合でも同じように再現できるかが課題。フォームを固めて、今後につながるようにしたい」。秋の地道な取り組みが、飛躍の土台となる。
◇渡辺悠斗(わたなべ・ゆうと)2002年7月7日生まれ。東京都福生市出身。内野手。右投げ右打ち。182センチ、100キロ。福生第三小で野球を始める。中学は福生シニアに所属し、高校は堀越に進学。1年からベンチ入りを果たす。卒業後は富士大に進み、捕手から内野手に転向。3年秋のリーグ戦では首位打者に輝きベストナインにも選ばれた。4年時にも最多本塁打、最多打点など個人タイトルを獲得。24年度ドラフト4位で広島に入団。背番号49。推定年俸800万円。
