広島・大瀬良エース復活へ「期待しかない」 手術の効果で可動域拡大へ 苦しかった12年目「来季はもっとやらないと」

 リハビリを開始し、取材に対応する大瀬良
 大野練習場でリハビリを開始した大瀬良
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 広島・大瀬良大地投手(34)が7日、廿日市市の大野練習場で右肘手術からのリハビリを開始した。3日に群馬県内の病院で「右肘関節授動術、関節形成術、滑膜切除術」を受けた右腕は入団後、3度目の手術をサポートしてくれる球団へ感謝。復活後の自身の姿に「期待しかない」と語り、来季の開幕にも間に合う見通しも明かした。

 まだやれる-。エースの座はまだ譲れない。35歳となる来季も投手陣を引っ張る覚悟がある。リハビリを開始した大瀬良は、「体が元気になるという期待しかない。しっかりとリハビリのステップを踏んで、今年以上に元気な球を投げたい」と力強く前を向いた。

 カープに入団して右肘にメスを入れるのは23年のオフ以来、3度目。「こんなに許可してくれる球団に感謝しないといけない」と感謝しつつ、今回の手術はこれまでとは、ひと味違った意味合いを持つことを明かした。

 手術の主な目的は「(右肘の)可動域を広げてもらう感じ」と説明。「かなり丁寧に骨を削ってもらった。それでも100%伸び曲げができるようにはならないんですけど、内視鏡(手術)でやってもらうよりは(右肘の)動きが出てくれるんじゃないかな」と痛みの除去だけでなく、パフォーマンスの向上も視野に入れた前向きな選択だったことを強調した。

 今季も先発ローテの一角としてチームを支え、23試合に登板し、7勝9敗、防御率3・48の成績を残した。12年目のシーズンを振り返り、「良かったなと思える試合はもちろん少なかったですし、苦しいことの方が多かった」と正直な気持ちを吐露。それでも「とりあえず離脱せずに最後の最後まで1軍で戦えた。来季はもっとやらないといけないという心の支えにはなる」と心の炎は燃えたぎっている。

 球団を去った先輩の言葉も刺激となった。手術の影響で最終戦後のセレモニーには参加できなかったが、リアルタイムで視聴。「広輔さんが言われたように『1軍は勝つことが全て』だと思う。上の僕たちがもっと結果で示して、下の子たちが負けてられないなっていう環境になるようにやっていかないと」と、投手最年長としての責任を口にした。

 来春のキャンプには、「基本的には間に合う予定ではいる」と見通しは明るい。この日はギプスをした状態で指先や肩のストレッチを行い、復活への第一歩を踏み出した。2週間後には抜糸を行う予定だという。「まだまだやれるぞというところを見せていきたい」と大瀬良。来季も背番号14が大黒柱として君臨する。

 ◆大瀬良の手術経過

 20年9月 「右肘関節鏡視下遊離体摘出・骨棘(こっきょく)切除・滑膜切除」の手術を受ける。

 21年3月26日 開幕投手を務め、中日戦(マツダ)で八回途中4失点の力投。勝ち負けつかず。

 23年10月 「右肘関節手術(右肘滑膜切除)」を受ける。

 24年4月4日 開幕ローテ入り。初登板のヤクルト戦(マツダ)で六回途中3失点。最速150キロで勝ち負けつかず。

 同6月7日 ロッテ戦(マツダ)でプロ野球史上90人目のノーヒットノーランを達成。

 同10月 25試合に先発し、6勝6敗ながら防御率1・86でシーズンフィニッシュ。

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