広島が7月3勝15敗3分けの急失速 2年連続の悪循環 「思い切ったメリハリを」評論家が提案した打開策とは
「阪神1-0広島」(29日、甲子園球場)
広島が阪神に敗れ、6連敗。2日は貯金3だったが、7月3勝15敗3分けで借金10となった。月間20敗を喫した2024年9月に続く、2年連続の急失速。広島、阪神などでコーチを歴任したデイリースポーツ評論家の岡義朗氏が低迷への打開策としてリフレッシュを提案した。
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広島は苦手の阪神先発・大竹をまたも攻略できず、7回4安打無失点の好投を許した。ミーティングで対策を立てているんだろうけど、来たボールをただ打っているように映った。
緩いボールを追いかけたり、強引に打ちにいったり。的を絞らせなかった大竹と坂本のバッテリーが素晴らしかったということでもあるんだけど、『変化球に絞る』、『目付けをセンターから反対方向にする』とか、チームとしての方針を徹底できていないように見えた。
最近の広島の野球を見ていると、頭で考えていることと体の動きが一致せず、空回りをしているように映る。暑さの中で体力が落ちて、勝てずにメンタルも低下する悪循環に陥っているのではないだろうか。
チームとしての結果が伴っていれば、多少の疲労は何とでもなるものだが、広島のようにズルズルといってしまうと、なかなかきっかけもつかめないものだ。
技術は1、2日練習しても変わるものでもない。まして広島は屋外のマツダスタジアムが本拠地だし、遠征の移動距離も長い。
ここは思い切ってみんなの気分を変える意味でも、チーム全体で「休む時は休む」とか、メリハリを付けることも重要だ。「打てないなら練習しよう」「キレがないなら走り込もう」ではなく、「リフレッシュして体をケアしよう」という方向に切り替えて、気持ちから上げていくことも一つの手段だと思う。
日本ハムはアナリストがデータを基に「体を疲れさせないようにして、暑い時に打てるようにしよう」という方針で進めていると聞いた。
広島は2年連続で夏場に同じような失速をしてしまっている。科学的に疲労軽減に取り組んで結果を出しているチームを見習って、そういう策を取り入れることも考えていく必要があると思う。




