歴史的貧攻を繰り返す広島につける薬はあるのか?「マジメがアダになっている。シンプルに」と岡義朗氏

 「広島0-1DeNA」(15日、マツダスタジアム)

 広島が完封負けを喫し7連敗。3得点以下を16試合連続して記録する極端な“貧攻”に陥っている。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏はチャンスに1本すら出ない打線に対して「マジメがアダになっているのではないか」と推測し、単純な攻撃スタイルを求めた。

  ◇  ◇

 マジメがアダになっている。どうもそんな感じがするね。それはカープという若いチームの良さでもあるが、このところの試合ぶりからそういう傾向が見える。

 いい例が三回無死二塁で回ってきた二俣の打席だ。二塁には三塁線への二塁打を放ったモンテロがいた。

 この場面、フルカウントになったあと、ファウルで粘る姿に走者を進めようという意識は伝わってきたが、気持ちが右方向へ傾きすぎているように思えた。

 まず、ベンチから送りバントのサインが出ていなかったということは“二俣に任せたという”新井監督の意思表示と受け取るべき。ベンチの期待は走者を還すことにあったはず。

 打順は下位の8番であり、この試合で1軍へ引き上げられたばかりとはいえ、サインが出ていない以上、当然、ヒットを狙いにいっていい。

 二俣は追い込まれて最低限のことを考えたのだろう。それは十分理解できる。ただ、自分の打撃を崩してまで右方向にこだわることはなかったのではないか。

 DeNA・東も右打ちさせないような配球だった。相手だって意地でも走者を進めさせない投球をしてくる。その術中にはまた感じだった。

 結果、投ゴロで飛び出したモンテロが挟殺された。やろうとしていることが裏目に出る典型例でもあるね。

 同じ三回の二死二塁から、今度は中村奨が追い込まれた挙げ句、内角の直球を見逃し三振。右足をピクリと引いたあたり、これも右方向を意識しているように見えた。二死でもあり、意識したいのはセンター方向。これなら厳しい球でも何とか反応できるはずだ。

 (この日の負けで広島は16試合連続3得点以下となった。その間に記録した合計得点は22。セ・リーグ1位だったチーム打率も下がり悲惨な状況に陥っている)

 チャンスを作っても、ここぞの1本が出ない。打開策などすでにチーム内で考えているだろう。それが思うようにならない苦しさはよく分かる。

 ただ外から見ていると、いい野球、教科書通りの野球をやろうとして逆に各選手が小さくなっているように思えてならない。

 ここは原点に立ち返るというか、シンプル思考で臨むというのはどうだろうか。

 サインが出ていないなら、あれこれ考えずに自分の打撃を心がける。結果は新井監督が取ると言ってくれているのだから小さくなる必要はない。割り切ることだ。そうすれば自分を苦しめることもないはずだ。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス