広島・中崎、走り込みから守護神返り咲きじゃ 冬場の“足場固め”徹底宣言

 広島の中崎翔太投手(28)が12日、“足場固め”で来季の復活を目指していく考えを示した。現在は廿日市市の大野練習場を拠点にし、投球フォームを固めることに注力。並行してランニングや坂道ダッシュなどで、下半身強化に取り組んでいる。来年の春季キャンプを万全の状態で臨むため、地道に汗を流していく。

 中崎の視線は、自身が歩むべき道のりをはっきりと捉えていた。大野練習場で、黙々と調整を重ねながら再起を目指す日々。「自分の結果が出ていない現状について焦りはあります」と胸中を吐露したが、着実に前進しようとする姿勢は揺るがない。

 10日には、約40メートルのネットスローを約30分間、繰り返した。隔日で坂道ダッシュを行う日もある。ランニングのバリエーションを増やしながら自分と向き合う時間。「しんどいところにしっかり重点を置いてやらないと、どうしてもレベルアップはできない」。徹底的に下半身をいじめ抜き、汗を流している。

 9月には「右後上腕回旋動脈瘤(りゅう)切除術」の手術を受けた。10月下旬にキャッチボールを再開し、ブルペン投球も始めている。投球フォームを固めることに時間を費やし、その意図を「痛めていた箇所を、かばいながら投げていたことでフォームがズレていたり、変なクセも付いてきていたので。まずはそこの修正。継続的にやっていければ」と説明した。

 長い距離を取って、ネットスローを行うのもその一環。守護神として君臨した際、打者をねじ伏せた威力ある直球を取り戻すために自身と対話を重ねていく。昨年手術した右膝も良化の一途。「腕も振れてしっかり走れるようになってきているので」と明るい表情を浮かべた。

 午前9時から昼過ぎまで練習を行い、帰宅後はウエートや体幹トレーニングを消化。日曜日を休日に充て、練習日は一日をフル活用するサイクルで調整する。来年の春季キャンプに照準を合わせ、体作りに励んでいく。

 今季は6試合の登板にとどまり1勝0敗、防御率9・00。3連覇時には2年連続で胴上げ投手となり、18年に通算100セーブを達成した男は、自身の現在地を把握した上で静かに闘志を燃やす。「しっかり上(1軍)で投げさせてもらえれば。必死にやるだけですよね」。1軍マウンドで輝きを放つべく、地道に我慢強く準備を整えていく。

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