広島&侍で4番の鈴木誠也 対外試合初戦いきなり初球弾 佐々岡監督もビックリ

 「練習試合、広島5-4ロッテ」(14日、コザしんきんスタジアム)

 広島・鈴木誠也外野手(25)が14日、コザしんきんスタジアムで行われたロッテとの練習試合に「4番・右翼」で先発出場。今年初の対外試合で、二回の第1打席に唐川の初球をバックスクリーン左へ運んだ。佐々岡新監督の“初陣”で、不動の4番として存在感を示した背番号1。東京五輪でも4番を期待される主砲は、さらなる高みを目指す。

 さすが4番だ!鈴木誠の美しいアーチに、スタンドの鯉党からは思わず「お~」という感嘆の声が漏れた。今年初となる対外試合での初打席、その初球、ロッテ唐川が投じた高めの直球を完璧に捉えた。

 沖縄の青空に美しく舞い上がった打球は、逆風を突っ切ってバックスクリーン左に着弾。チーム1号に「積極的にいこうと思った。結果は本塁打になりましたが、それよりも初球から自分のスイングで合わせられた。しっかりと振れたので良かったです」と冷静に振り返る。

 佐々岡監督は「一発というか初球でああなるとは…。誰もがビックリしたでしょうね」と目を丸くした。朝山打撃コーチは「左ではなく、真ん中に打ったことが良かった。打者の基本はセンター返し。センターに強い球を打てるのがいいバッターだからね」と称賛を惜しまない。

 日南での1次キャンプは球筋を見ることに重点を置いた。「紅白戦やシートの時は少しボールを見たり、振りにいかずにやっていた」と明かした鈴木誠。しっかりとボールに対して目を慣らした上で「打席数も少ないので、どんどん打っていく中で合わせていこう」と沖縄入りと同時に意識を変えた。

 練習やゲームで強く振ることを徹底。それが1月の自主トレや、日南で作り上げた“土台”と合致し、対外試合の初打席で初球本塁打という離れ業につながった。

 四回は中飛に倒れるも左翼ポール際へ大ファウルを放つなどひときわ存在感を発揮した鯉の主砲。それでも、「打席の中で自分のスイングをどれだけ出せたかの方が大切。試合で振らないと自分のスイングがどういう状態か分からない。何が足りていないのかを感じながらやっていきたい」と結果に満足することはない。

 東京五輪の4番としても期待される主砲。今後の対外試合についても「もちろん全部出るつもり」と意欲を示した。さらなる高みを目指し、納得できる打撃を作り上げる。

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