西武 今井のポスティング容認 高橋に続き2人目 複数選手同時は前例なし 先発投手の育成が急務
西武は10日、今井達也投手(27)の米大リーグ移籍に向けたポスティングシステムの手続きを開始すると発表した。球団から高橋光成投手に続いて今オフ2人目。今井は埼玉県所沢市のベルーナドームで取材に応じ「世界一の投手を目指している。ワールドチャンピオンになるのが目標」と意気込んだ。
今井は作新学院から16年度ドラフト1位で入団し、23年から3年連続で2桁勝利を挙げた。今季は10勝5敗、防御率1・92、178奪三振。快速球を武器に圧倒的な投球を見せた。海外FA権を保有していないが、今オフのメジャー挑戦を要望。これまでの貢献度を考慮し、球団が認めた。
広池球団本部長は「一貫して数年前から思いを語っていた」と話した。米メディアでは200億円規模の契約が報じられた。球団の「今がそのとき」との判断の一つに、予想される多額の譲渡金もあっただろう。
心配されるのが来季の戦力面だ。高橋とともに移籍が成立すれば、ポスティングシステムを使って同一球団から初めて複数選手が同時に海を渡ることになる。今季2人で計18勝。広池球団本部長は「編成的にも何とか整えて春を迎えたい」と話した。先発投手の育成と補強は急務になる。
◇今井 達也(いまい・たつや)1998年5月9日生まれ、栃木県出身。27歳。作新学院から16年度ドラフト1位で西武入り。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。23年から3年連続2桁勝利を挙げ、24年から2年続けて開幕投手となるなど、西武のエースとして活躍。




