「ＣＳパ・ファイナルＳ・第６戦、ソフトバンク２－１日本ハム」（２０日、みずほペイペイドーム）

　ソフトバンクが先発のモイネロから松本裕－杉山とつなぐ盤石のリレーで日本ハムを振り切り、日本シリーズ進出を決めた。ただＣＳ突破は果たしたものの大黒柱モイネロのシリーズ登板日に狂いも？デイリースポーツウェブ評論家の野田浩司氏は「今回の中４日登板を考慮すれば、甲子園での第３戦になるのではないか」と語り、ローテーションの難しさを指摘した。

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　第３戦以降、見せ場なく一方的にやられていたソフトバンクだけにね。７回を１失点に抑えたモイネロさまさまだと思いますよ。

　この試合は中４日だったこともあり、いいときに比べるとボールのキレは少し劣っていたが、それでも手を変え品を替え、得意の変化球を操り見事な投球だった。

　前日、勝負を避け気味だったレイエスに対しては、ガチで勝負に出て抑え込んだあたりはさすがだった。四回に１点を失ったが、レイエスはカーブで空振り三振。ここで打たれていたら逆転されていたかもしれないだけに大きかった。

　勝ち越し点を奪ったのは五回。二死満塁から川瀬の右前打で得点したのだが、そこに至る攻撃でソフトバンクらしさが出ていた。

　二死一、二塁で周東が放ったのは二塁ベース寄りの遊ゴロ。この場面で二塁封殺を免れた牧原の走塁は価値がある。スタートがよくないとセーフにはなれないからだ。

　やれるプレーはしっかりやる。細かいことをキッチリやるのがソフトバンクというチーム。

　この６連戦。競った試合はすべて取っている。合計点数は日本ハム（２４点）の半分（１１点）ほどしかないが、負けてはいないということ。そこが強みでしょう。

　さて、週末から始まる日本シリーズ。相手の阪神は走攻守にスキを見せない強いチームだ。投手力を前面に押し出したディフェンス型だが、上位打線は強力で、どうも弱点が見当たらない。

　だが、投打にわたるバランスのよさは似たところがあるように感じる。ソフトバンクの投手陣も４人の二桁投手を抱え、杉山へつなぐリリーバーがいい。攻撃面もチーム盗塁数や獲得四球数がほぼ互角で、シリーズでは抜け目のない野球が展開されそうだ。

　そんな中で気になるのがモイネロの登板日。ＣＳファイナルＳは第１戦に続き第６戦も先発したため、疲労度は計り知れない。投球数は１１０と９３だが、中４日に慣れていないだろうから、球数以上に疲れているに違いない。

　その疲労を考慮すればシリーズは中５日での第２戦か、十分に休養を取っての第３戦。つまり甲子園の初戦。そこから最終戦までもつれた場合の第７戦。僕はこの第３戦と第７戦のローテを予想しているが、どうだろうか。

　そう考えるとＣＳが６戦目まで長引いたのは誤算だったかもしれない。

　地元福岡で始まる初戦は有原だろう。そのうえで大関、上沢、大津をどこに配置するのか。いずれにしてもモイネロで開幕できない影響がちょっよ気になるね。