夏の甲子園 沖縄尚学の2年生エースが見せた思い 4失点降板も悲壮感漂わせず「絶対に先輩達が逆転してくれる」同級生右腕の背中をポン

 6回途中、降板する沖縄尚学の先発・末吉
 好投した新垣有絃(左)をねぎらう沖縄尚学・末吉良丞(撮影・西田忠信)
 3回をを投げ終えた末吉良丞(右)と話す沖縄尚学・比嘉公也監督(撮影・中田匡峻)
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 「全国高校野球選手権・準決勝、沖縄尚学5-4山梨学院」(21日、甲子園球場)

 2年生投手陣の絆がにじんだシーンがあった。六回、2死二、三塁となったところで比嘉監督は投手交代を告げた。エースの末吉に代えて新垣を投入した。

 ブルペンから走ってくる右腕。すると末吉は帽子をくいっとあげ、笑みを浮かべながら新垣にボールを渡した。そしてグラブを持っていた右腕で新垣の背中をポンとたたき、思いを込めた。

 「絶対に先輩達が逆転してくれるという思いを持ちながらタッチしました」と明かした末吉。降板時にはスタンド全体から大きな拍手が降り注いだ。仙台育英との激闘を制し、東洋大姫路戦では3回無失点の好リリーフ。蓄積疲労もある中でのマウンドだったが、「自分のコンディションの調整のせい」と自ら責任を背負った。そして悔しさをにじませることなく同級生右腕に託した。

 チームは逆転で決勝進出。「自分がダメなときにしっかり助けてもらったので、決勝で投げることがあるなら、借りを返せるように。自分の力で勝てることをしていきたい」と力を込めた。

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