天国の小山正明さんへ弔い星届けた 高砂がナイン一丸で初戦突破 次戦はV候補の東洋大姫路

 7回を1失点に抑えた高砂・坂手(撮影・北村孝紀)
 小山正明さん
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 「高校野球兵庫大会・1回戦、高砂4-1西宮今津」(5日、淡路佐野運動公園第一野球場)

 兵庫大会は5日、淡路佐野運動公園第一野球場などで1回戦11試合が行われた。阪神などでNPB歴代3位の通算320勝を挙げ、4月18日に心不全のため、90歳で死去した小山正明さんの母校である高砂は、西宮今津を4-1で下して初戦を突破した。

 後輩たちが弔い星を届けた。1953年卒のOBで、阪神などで活躍した小山さんが4月に死去。その功績を胸に刻んだ高砂ナインが奮闘した。

 先発右腕・坂手柾斗投手(3年)は7回5安打1失点。「気持ちよく投げることができた」と直球とスライダーのコンビネーションで相手打線を翻弄(ほんろう)した。

 気温は30度を超え、足がつる選手も出るほどの酷暑でも七回2死まで四球を与えず。抜群の制球力を誇り「精密機械」と呼ばれた小山さんと姿を重ねるような投球で凡打の山を築いた。

 小山さんが亡くなった翌日に、高木雄也監督(36)は選手に先輩の偉大さを説いた。「過去にこういう先輩がいて同じグラウンドでプレーしていた。伝統のある学校だと再認識させる意味で話をさせていただいた」。坂手はNPB歴代勝利数を見て小山さんの存在を知っていたという。2001年に野球殿堂入りも果たした偉大な先輩を輩出し、創立102年を誇る伝統校のプライドを持ってナインはユニホームに袖を通している。

 「(小山さんが)亡くなられて最初の夏。強い気持ちを持ってやりたい」と坂手。次戦は今春近畿大会王者で、昨秋の新チーム結成から公式戦は県内無敗の東洋大姫路。強打者に立ち向かい続けた小山さんのように、後輩も強敵に挑む。

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