阪神遊撃争い再燃 小幡“猛打賞”で木浪の打率抜いた 岡田監督「追いついたんちゃう?」

 6回、適時打を放ち一塁に向かう小幡。右は中川(撮影・堀内翔)
 8回、右前打を放つ小幡
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 「オープン戦、DeNA0-2阪神」(15日、横浜スタジアム)

 阪神・小幡竜平内野手(22)が“猛打賞”の大暴れで、開幕ショート争いを振り出しに戻した。春季キャンプから「木浪が一歩リード」と話していた岡田監督は「また追いついたんちゃう?これ」と発言し、打撃の内容も評価した。オープン戦は残り8試合。小幡と木浪との一騎打ちは最後まで目が離せない展開になってきた。

 シーズン開幕まで3週間を切った中、ショート争いが再燃だ。昨秋キャンプから木浪と一騎打ちを演じる小幡がまた打った。開幕カード前哨戦の第2ラウンド。レギュラー取りの執念を感じさせる固め打ちで、岡田監督を再び振り向かせた。

 「最初の投手(平良)に関してはシンカーだったり、そういう球もあったので、強引にいかずに打てたのは良かったと思います」

 納得の快音連発だ。初回1死は四球を選んだ。三回1死は中前打を放ち、二盗を決めて自慢の足でもアピール。六回2死一、二塁は右前へ先制適時打を放った。さらに八回2死でも右前へ運び、終わってみれば4打数3安打の大暴れだ。

 「調子がいいとかはないんですけど、最後にライトに強い打球を打てたのは良かった」

 オープン戦開幕以降の1軍実戦(侍ジャパンとの強化試合を含む)は、24打数8安打、打率・333。ついにライバル、木浪の同・273を上回った。

 就任当初から「遊撃・小幡」は岡田監督の構想では大本命だった。「遊撃は打たんでええよ。守りよ」と明確な方針を示す中、昨秋キャンプで木浪の強肩を再発見。今春キャンプでも木浪が安定感ある守備と打撃でアピールを続け「一歩リード」を認めていた。一時は勝負ありとみられたが、土俵際から脅威の追い上げを見せている。

 岡田監督も「また追いついたんちゃう?(笑)」と評価し、うれしい悲鳴を上げた。

 「内容的にも最初の四球からでも、ずっと小幡ええよなあ。もう難しいわ。両方ともいいのが一番いいけどなあ。ショートだけは1試合任すような形で順番に出してるからな。チームにとっては絶対にプラスになるから」

 小幡の広い守備範囲と強肩はチーム屈指。課題の打撃でもイメージを変えつつある。“猛打賞”は22年3月13日・巨人戦以来と聞かされ一瞬、口元を緩めた小幡だが、すぐに表情を引き締める。

 「どんどん続けられるように。また1からアピールして開幕スタメンを取れるようにアピールしたい」。後輩の活躍に木浪も黙っていないはず。オープン戦は残り8試合。振り出しに戻ったバトルの決着がつくのは、もう少し先になりそうだ。

 【遊撃争い巡る岡田監督コメント】

 ◆2022年11月1日(秋季キャンプ初日)「俺は最初に小幡ショート守らせって言ってたんだけど、それだけ期待してるというかね、そういうことよ」

 ◆22年11月3日(秋季キャンプで)「肩やったらやっぱ小幡が強いな。木浪も結構強いな肩。俺もそれはちょっと再発見やな」

 ◆22年11月5日(木浪の遊撃起用を示唆し)「ショートはな、そら小幡は候補やけど。誰がポジション取るか分からへんからな」

 ◆23年2月18日(練習試合・DeNA戦で小幡が適時打)「打たんでええって。打ってくれたら儲けもんやけどな。まずは守備」

 ◆23年2月19日(練習試合・サムスン戦で木浪が4安打)「バッティングは(力が)ついてきたら当然使わなあかんよなあ」

 ◆23年2月27日(春季キャンプ打ち上げ)「木浪がバットでもな、いいの見せてくれてるからなあ。今やったら木浪がちょっと一歩リードしてるんちゃうかな」

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