阪神 右の伏兵が左腕攻略けん引 北條タイムリー二塁打、熊谷バスターエンドラン

 「広島0-3阪神」(19日、マツダスタジアム)

 きれいなヒットではない。それでも、阪神・北條の執念が上回った。六回に貴重な中押し点となる適時二塁打。床田対策の一人としてスタメンに抜てきされ、期待に応えてみせた。

 体勢を崩されながらも食らいついた。2点リードの六回、2死二塁の場面。「次の1点が大事になる試合展開だったので、打つことができてよかった」。低めの変化球を粘り腰で拾った。打球は三塁線を破り、流れを手繰り寄せる3点目を叩き出した。

 今季は打率こそ低いままだが、勝負強さには自信を持っている。15日の中日戦でも1死二塁から決勝2ランを放つなど、得点圏打率・417。「より集中力を高めて、得点圏打率は高いから打てると思って打席に立てました」とポジティブ思考が結果につながった。

 “床田キラー”になりつつある。甲子園での前回対戦でも、満塁から左前へ2点適時打をマーク。ただ、相性の良さは意識しておらず「自分がスタメンで出た時は何かしらやってやろうという気持ち」と目の前の1球に全精力を注ぐ。その姿勢が導いた一打で、チャンスを生かしたのは北條だけじゃない。

 床田対策の一人として、5月10日・広島戦(甲子園)以来のスタメン出場となった熊谷も、輝きを放った。1点リードの三回無死一塁の場面で、バスターエンドランのサイン。高めの球をうまくかぶせて左前へ運び、無死一、三塁の好機を演出。近本の投ゴロの間に2点目が入った。

 得意の小技を見事に決め、「そういう部分が求められるタイプだと思うので、そこを一発で決められたのはよかった」と手応えをにじませた。北條を含めバイプレーヤーが価値ある働きをし、矢野監督は「ああいうのはうれしいね。チーム全体が乗れる」と称賛。出場機会に飢えた選手らが、水を得た魚のごとく躍動。チーム一体となり白星をつかんだ。

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