ドラ3及川 マサに感銘!長寿の秘けつ&制球力知りたい レジェンドへ弟子入り志願

 阪神の新人8選手による合同自主トレが8日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場でスタートした。昨秋キャンプで臨時コーチを務め、2月の春季キャンプでも指導にあたる山本昌氏(54)が異例のサプライズ視察。同じ左腕のドラフト3位・及川雅貴投手(18)=横浜=はレジェンドへの弟子入りを志願した。また、同1位・西純矢投手(18)=創志学園=も“マサ塾”への入塾を熱望した。

 レジェンド左腕の突然の登場に及川は目を輝かせた。強風の中で迎えた新人合同自主トレ初日。キャッチボールをする視線の先には、山本昌氏が立っていた。目標とするのは息の長い投手。50歳まで現役を続けた鉄腕に“長寿の秘けつ”を学ぶ考えだ。

 「どうやって体を作ったり、どういうことをしていったら(現役を)長くできるのか。自分も(長く)やりたいと思っているので」

 プロとしてのスタートを切った18歳。理想とするのは、長きにわたってチームを支えてきた山本昌氏の姿だ。

 もちろん、勝負の世界で生き残っていくためには結果を残すしかない。「(山本昌氏は)制球力が高いピッチャー。自分に一番必要な部分が制球力なので、どういうトレーニングをしたらいいとか、どういう感覚で投げたらいいのかを聞きたい」と技術面でも教えを請うつもりだ。

 計り知れない伸びしろを持つ高卒ルーキー。同1位・西純もレベルアップするために、レジェンド左腕を質問攻めにする構えだ。「フォームの部分だったり。偉大な方なので意識していることなど、いろいろ聞くことができればいい」。さらに「変化球を増やしたいと思っている。具体的なものはないですけど、(変化球の)精度などを高められるように聞いてみたい」と新球習得への秘けつを学ぶ考えを明かした。

 高校時代はスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークと多彩な変化球を操った右腕。ドラフト指名直後にカットボールの習得を目指す考えを語るなど、プロで通用する新球習得へ意欲は強い。多彩な変化球を駆使した山本昌氏の存在は、うってつけだ。

 新人8選手の春季キャンプは2軍スタートが濃厚。だが、高知・安芸では第2、3クールで山本昌氏の指導や講義も計画されている。限られた時間しかない特別指導。未来のエースとなるために、左右のルーキーコンビは1分、1秒たりとも無駄にはしない。

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