矢野阪神 セ初の屈辱…シーズン2度目1試合満塁2被弾 自力V再消滅

 ベンチで浮かない表情を見せる矢野監督
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 「巨人16-4阪神」(28日、東京ドーム)

 矢野阪神が「伝統の一戦」で屈辱的な大敗だ。投手陣がリーグ初となるシーズン2度目の1試合2本の満塁弾を浴びるなど、今季ワーストの16失点。首位・巨人に2連勝で3連戦勝ち越しは決めていたが、最後に手痛い一敗を喫した。復活していた自力優勝の可能性も再び消滅。30日からは甲子園で今季苦手とする中日との3連戦。夏の長期ロードを前に踏ん張りどころだ。

 強烈なしっぺ返しを食らった。スコアボードに刻まれた無残すぎる「16」の数字。ソラーテ昇格を目玉にリスタートを切り、首位・巨人相手に2連勝を決めた矢野阪神だったが、夢心地の気分が一気に覚めるすさまじいほどのカウンターパンチを打ち込まれた。

 すべては初回だった。1点の援護をもらった先発の岩田がわずか10球で同点にされる。だが、それも惨劇の序章にすぎない。その後の連打で1死満塁とされると、岡本には押し出し四球。そして、ゲレーロには打った瞬間、それと分かるバックスクリーンへの満塁弾を浴びた。その後も投手・桜井の打席でまさかの2球連続暴投の失態をさらすなど、初回だけで7点も奪われた。

 「ヨーイドンで7点やったっけ?そこはしんどすぎた。(初戦、2戦目と)二つ取ったからこそ、ウチとしては何としても取りたい試合だったんで。あれだけいかれるとね…」

 矢野監督もため息を漏らすほどの乱調。8人の投手をつぎ込み、延長戦をモノにした後だけに、無理使いはできない。結局、三回まで引っ張り、9失点でマウンドを降りた岩田は「連勝の流れを止めてしまい申し訳ない。自分をコントロールできず、ただただ情けない」とうなだれた。

 六回2死満塁からは3番手の浜地が、炭谷に甘く入った初球の直球を左翼席へ運ばれ、この日2本目となる満塁本塁打を食らう。チームは4月13日・中日戦(甲子園)でも2本の満塁弾を打たれており、シーズン2度の1試合満塁被本塁打2本は、リーグ初の不名誉となった。

 終わってみれば今季ワースト16失点での惨敗。巨人戦では01年3月30日(17失点)以来、18年ぶりとなる大量失点で敗戦を喫し、借金は4に。再び自力Vの可能性が消滅した。

 矢野監督も「どうしようもないでしょう」というお手上げの一敗。独走状態から失速しかけていた巨人を、再び勢いづかせかねない大勝を献上してしまった。30日からは甲子園に戻り、今季4勝10敗と最も負け越している5位・中日を迎え撃つ。ここで踏ん張ることができなければ、いよいよ崖っぷちだ。

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