GM初アベック弾で虎6年ぶり7連勝

 「阪神6‐5広島」(9日、甲子園)

 GM砲の初アベック弾で阪神が6年ぶりの7連勝を飾った。三回にマウロ・ゴメス内野手(29)が左越え15号ソロを放つと、五回にはマット・マートン外野手(32)が左中間席へ10号2ラン。チーム全体では27イニング連続安打のプロ野球記録を樹立。2位・広島にゲーム差なしに迫った。

 どうしても打ちたかった。いや、打たなければならなかった。異国の地で戦う2人。国籍も違う。育った環境も違う。それでも“ヒゲの結束”で誓い合ったゴメスとマートンが聖地に価値あるアーチをかけた。初のGMアベック弾で08年以来となる7連勝だ。

 「いつもパピーが本塁打を打った後に言ってくるから」とはにかんだマートン。三回にゴメスが左翼席へ完璧なアーチをかけた。直後、マートンは右前打でつないだが納得はしていなかった。

 その場面が訪れたのは五回、1死一塁での第3打席。前日8日に河内と対戦した印象を反すうし、打席に立つ位置を前へ変えた。1ボールからの2球目、高めに入ってくるカーブをコンパクトに捉えると、打球は左中間席に飛び込んだ。

 10号2ラン。来日5年目で325打点に到達し、球団歴代外国人の通算打点記録で単独2位に躍り出た。ただその記録以上にうれしかったのがゴメスとのアベックアーチ。「同じ試合に2人で打てたことがうれしい」と満面の笑みを浮かべる。

 「僕は人をステレオタイプで判断したくない」。ゴメスが来日する前、マートンはこう言い切っていた。陽気でラテン系という印象が強いドミニカン。そのままであれば、マートンの性格と相いれない可能性もあった。

 だが言葉を交わし、行動を共にすることで分かりあった2人。真面目で自身と似た部分を持ち「人の話をしっかり聞いて、修正できている。色んな人のアドバイスを基に修正できる選手」と評する。

 お立ち台では「ヒゲの友達なんで頑張っていきたい」とゴメスのあごをなでたマートン。宿敵・巨人の背中まで4・5ゲーム差。猛虎打線の軸が、大車輪となってチームを引っ張る。

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