広島・佐藤啓 低弾道でバックスクリーンへ驚弾!プロ1号から12戦4発「継続していくことに意味がある」 DeNAと8・5差も
「広島2-7DeNA」(12日、マツダスタジアム)
広島がCS戦線生き残りの懸かった2連戦で2連敗を喫した。これで3位・DeNAとは8・5差に拡大し、残り20試合で上位進出への望みは日に日に薄れている。その中で佐藤啓介内野手(25)が八回にバックスクリーンへの4号2ラン。スタンドを満員に埋めた鯉党へせめてもの見せ場をつくった。
歓声とどよめきが入り交じる。ゼロ行進を一振りで打ち破った佐藤啓はさっそうとダイヤモンドを一周した。低弾道でバックスクリーンにぶち込む一撃。「いい感じで捉えられたんですけど、打球が(どこに飛んだのか)あまり分からなかった。越えてくれてよかったです」と敗戦の悔しさをにじませつつ汗を拭った。
0-4で迎えた八回。好投を見せていた相手先発・尾形を前に完封負けもちらつき始めていた2死一塁で打席を迎えた。低めを攻められた後の4球目のスライダーを強振。スライス回転のかかった飛球はグングン伸びていき、4号2ランになった。
打席内で貫くのは、時にはヘルメットも脱げるほどのフルスイングだ。「思い切っていこうとは思っているので。あまり受け身になりすぎずに、しっかり大胆に…」。空振りをすることもある。それでもスタンドのファンから後押しの声が上がるのは、高い期待感を持たれている証だろう。
8月25日・DeNA戦(マツダ)で待望のプロ初本塁打を記録してから、出場12試合で4発目。ポテンシャルを開放し始めている現状に「これを継続していくことに意味がある」と語り、「『まだできることがあるんじゃないか?』と思う打席がたくさんある。もっと練習して成長したい」と向上心をむき出しにする。
この打撃を新井監督も「啓介は、あの弾道でバックスクリーンに入れるんだから、本当に力が付いてきていると思うし、自信にして頑張ってもらいたい」と評価。一方、打線全体では尾形の150キロ超えの直球に圧倒された部分に目を向け「やっぱり球威がある分、捉えた当たりも結構あったけど、(外野手の)頭を越えなかった」とかみしめた。
チームの借金は今季ワーストタイの19となり、3位・DeNAとは8・5差。マツダでは2013年以来となるシーズン35敗に到達し、長年にわたる強みだった本拠地での強さも鳴りをひそめている。
厳しい状況だが、戦いの場はすぐにやってくる。そして目をギラつかせている若手もいる。佐藤啓は「スタメンだと3、4打席もらえる。その1打席1打席を自分の経験として積み重ねていきたい」と力を込めた。現実を見通しつつ、希望に目を向け、前進していくしかない。
◆マツダ35敗13年ぶり 広島がマツダスタジアムで今季35敗目。2009年の開場以降、同球場での35敗は37敗だった2013年以来、13年ぶり。なお、35敗以上を記録したシーズンは今季が5例目で過去4シーズンは09、10、13年=37敗、11年=36敗。
