広島 苦しい先発陣事情 1イニング複数被弾3戦連続の遠藤「精度上げる」

 「DeNA6-5広島」(20日、横浜スタジアム)

 会沢が構えたミットとは逆球になった。1-3の五回2死。広島・遠藤淳志投手(23)は石田にフルカウントから四球を与えた。その直後、桑原につながれピンチが広がると楠本、佐野に2者連続で適時打を浴びた。痛恨の四球だった。

 変化球が決まらない。制球に苦しみ、直球頼みの投球を強いられた。1-0の初回、牧と宮崎に連続本塁打を許した。これで、1イニング複数被弾は3試合連続となった。二~四回は無失点で切り抜けたが「いっぱい、いっぱいな感じだった」と言葉を紡いだ。

 5回7安打5失点でマウンドを降りた。8月7日の再昇格後、3試合で6回を投げ切れた登板はない。河田監督代行は「球もあまり良くなかったし、あれで3点でよく収まっていたかなというのはある」と振り返った。

 先発陣の台所事情は苦しい。大瀬良は再調整のため抹消中。床田は負傷離脱し、上半身のコンディション不良で3軍調整中だったアンダーソンは、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。

 「後がない状態なので。とにかく、どの球でもストライクが取れるように。精度を上げていけたら良いと思います」。右腕は懸命に前を向いた。Aクラス争いに食らいつくためにも、若い先発陣の奮起が求められている。

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