広島早くも今季5度目サヨナラ負け 佐々岡監督、先発陣に「しっかり長い回を」

 「DeNA5-4広島」(25日、横浜スタジアム)

 広島が今季5度目のサヨナラ負け。今季初の4連勝を逃し、最下位脱出にも失敗した。同点の九回2死一、二塁から、塹江敦哉投手(23)が大和に中越え適時打を浴びた。先発の九里亜蓮投手(28)は4回6安打3失点。大事な6連戦初戦で期待に応えられなかった。

 白球を追う中堅・長野の先で無情にも打球が弾んだ。一塁を回った大和がチームメートから勝利のウオーターシャワーを浴びる。一方、塹江は肩を落としてベンチに引き揚げる。今季5度目のサヨナラ負け。横浜では3度目となる惜敗だ。

 「2イニング目をいかせたので、こっちの責任。責められない」

 佐々岡監督は左腕をかばった。4-4で九回に突入。九回の攻撃で勝ち越せば、抑えのフランスアを投入する青写真を描いていた。塹江は八回を無失点。成長株に期待しての続投だった。

 今季初の4連勝を逃した一戦は、九里が4回6安打3失点で先発としての仕事を果たせなかった。立ち上がりから毎回、先頭打者の出塁を許す苦しい展開。二回は佐野の中前打で無死一塁とすると、宮崎に2ランを浴びて先制点を献上した。さらに1死三塁からの遊ゴロ間に3点目を失った。6連戦初戦で仕事を果たせなかった右腕は「ノーコメント」とだけ残して球場を後にした。

 2週連続でのDeNA戦。前回18日は5回7安打4失点で3敗目を喫していた。中6日の調整期間では映像で投球を確認。「先頭打者を出してしまった回で失点している」と課題を浮かび上がらせたが克服できず、先頭打者の出塁から3点を失った。

 佐々岡監督は「しっかり長い回を投げてもらいたいんだけど。(宮崎の本塁打は)1ストライク後の甘い球だった。この球場で一発は避けないといけない」と話した後、「あの球を見る限り、集中力や慎重さがね…」と言って、唇を真一文字に結んだ。

 九里の双肩にかかる期待は大きい。ここまで9試合に先発し、6試合が3連戦初戦の火曜日。勢いを付けるためにも負けられない戦い。だが三回までに失点した試合が5試合あり、チームに流れを呼び込めない登板が続いている。

 「勝利の方程式」を含めた中継ぎ陣が結果を出し始め、攻撃陣も本来の力を発揮してきた。最下位から巻き返すためには、先発陣の安定感が欠かせない。

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