広島・遠藤 ローテ奪取へ極めるアウトロー “原点”意識しマツダで投球練習
広島の遠藤淳志投手(21)が30日、“原点投球”の精度を高めていくことを誓った。マツダスタジアムのマウンドで投球練習を行い、左右両打者の外角をイメージ。試合の中でも重要となる、外角低めへの制球力を磨いていく構え。先発ローテを1年間守り抜くため、投手の生命線でもあるアウトローへの制球を磨き上げ、勝てる投手を目指していく。
描いた理想像へと近づくための準備は怠らない。遠藤は春の暖かい陽気に包まれたマツダスタジアムのマウンドで、自身の課題克服に努めた。計51球の投げ込み。直球を主体に、時折変化球も織り交ぜながら「左(打者)の外、右(打者)の外角をイメージした」と、左右両打者の外角への制球に注力した。
右打者の外角に数球投じると、その後は左打者の外角へ。それを繰り返しながら自身の感覚と、対話を重ねていった。「少しずつ、いい感覚です。思ったところに投げ切れている」と現状を分析。「去年出た課題を克服して」と振り返るように、外角への制球力は自身が越えなければならない壁でもある。
投手の生命線と言われるのが外角低めへの制球力。打者を抑える投球の“原点”だ。「一番は、困った時のアウトロー。しっかり投げ切れれば」と遠藤は力を込めた。
試合に入ればピンチの場面で打者に粘られ、投球の選択肢に窮するケースも生じる。そこで外角低めにズバッと斬り込むことができれば、「ピンチで最低限のピッチングができると思う」と、自らを救う大きな武器になるのは間違いない。
昨年は主に中継ぎとして34試合に登板して1勝1敗1セーブ、6ホールドだった。先発で地位向上を目指す今季。開幕ローテ入りをつかみ取り、その座を1年間守り抜くためには、アウトローへの制球向上が必要不可欠。ピンチで外角低めに投げ切れる技術を習得できれば当然、チームを助けることになり、自身の勝ち星量産につながる。
それと同時に掲げるのが「自分の弱点」と話すセットポジションでの制球力。「無理やり(体を)横に振ったり、早く投げてしまう」とクイック時の投げ急ぎも課題に挙げた。走者を背負っても球威と制球を落とさないことも、1軍で生き抜くためのテーマになる。
限られた練習時間の中で明確な課題と向き合っている遠藤。“原点投球”を武器に変えて、勝てる投手へと成長していく。





