阪神・大竹 涙の1勝 熊本地震後初登板「逃げずに立ち向かう姿が伝われば」故郷に勇気届けた 連敗止めて今季4勝目
「DeNA5-10阪神」(6日、横浜スタジアム)
あふれ出す感情をこらえきれなかった。阪神・大竹耕太郎投手(31)が6回3失点で、チームの連敗を止める4勝目。試合後のヒーローインタビューでは、故郷でもある熊本の地震について問われて涙を流した。チームにとっても自身にとっても大きな一勝となり、これからも前を向き、勇気を届けていく。
故郷への想いが、一気にこみ上げた。大竹はヒーローインタビューで被災した熊本の話題に、涙をこらえきれず。言葉を詰まらせながら、懸命に思いを語った。
「当たり前の生活ができて、当たり前に野球ができる。そうじゃないとすごく感じた。今シーズンはなかなか勝てなくて、逃げ出したいような時もあるんですけど、被災された方はもっと苦しい状況を打開しようと、日々頑張っているので。自分も逃げずに立ち向かう姿が、少しでも伝わればいいなと思います」
熊本が心配ではないと言ったら、うそになる。それでもマウンド上ではいつも通り冷静に。強力打線に果敢に立ち向かった。初回から味方から大量援護をもらい、点差が開く難しい状況に。ただ、「かといって、ピッチングがあいまいにならずに、気をつけて一人一人と勝負できた」と落ち着いていた。失点はしたが、大崩れすることはなく。持ち前の緩急を生かし、6回3失点。6月17日の楽天戦(甲子園)以来となる4勝目を挙げ、チームの連敗を止めた。
7月28日、天災が襲いかかった。大竹も球宴の休みを利用し、熊本に帰省していた。その日に帰阪予定だったが、飛行機が欠航となり、熊本市内の実家に戻った。家具が倒れるなどの被害があった中、余震も続き、眠れない夜を過ごした。
ショッキングなニューも飛び込んできた。近所のイオンモールで爆発事故が発生。少年時代から通い、友人も働く場所で起きた惨事。「なじみのある場所で亡くなった人もたくさんいますし、そういうことを考えると、そういう(涙)感じになってしまった」と抑えていた気持ちが、あふれ出した。
この日が震災発生後、最初の登板。「何かが変わるのはおかしい」と感情はしっかりコントロールできていた。「好きな野球を楽しんでやるのが自分の役割だと思った」。勝利のために懸命に腕を振る。それがプロ野球選手として、今できることだった。
被災地に勇気を届ける一勝をつかんだ。「うまくいかない登板も多いですけど、根気強く、諦めず、逃げずに立ち向かって最後まで戦い抜きたい」。大竹は熊本の思いも背負い、一緒になって戦っていく。
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