阪神・大竹 来季目標は15勝以上での最多勝 パワースポット・ココヘッド登頂し誓った「勝たないと、というよりは勝てる」
阪神の大竹耕太郎投手(30)が19日(日本時間20日)、優勝旅行先の米ハワイで、パワースポットとしても知られるココヘッドを登頂した。1000段以上ある急勾配の階段を登り続け、往復1時間超えのロングラン。来季の目標を15勝以上での最多勝に定め、登山のように1勝1勝を積み重ねていくと誓った。
ココから15勝を目指す戦いが始まった。タクシーを降り、1段目へ向かう途中に突然の豪雨。大竹の雨男ぶりはハワイでも健在だった。序盤は緩やかな階段が続き、ジョグで登るほどの快調な滑り出し。しかし、試練は中盤を越えたあたりにやって来た。
「思っていたより、倍ぐらいきつかったです」
かなりの急勾配になると、思わず「きつい」と声が漏れる。何度も休憩を挟みながら、最後は笑顔でゴールテープを切った。山頂からの眺めは絶景。スマホのシャッターを幾度も切り、心にも体にも頭にも、パワースポットとしても知られるココヘッドの思い出を残した。
「ランニングというよりは、どっちかと言うと筋力トレーニング。傾斜がすごすぎて、心肺に来るというよりは筋肉に来るというか。ウエートしているみたいな感覚でした」
ハワイでも体に刺激を与えた大竹が来季の目標に掲げたのは、自身初となる最多勝のタイトル獲得。今季は同僚の村上とDeNAの東が14勝でトップに立った。なぜ勝ちにこだわるのか。「勝たないと、というよりは勝てると」。今季は開幕から出遅れたものの、16試合の登板で9勝。1年間ローテを回ることができれば、あとの6勝分を埋められる可能性がある。
そのためには故障をなくし、先発の役割を全うすることが鍵になる。「野手じゃないんで、自発的なけがが多い。その辺は防げる部分もあると思う」。もちろん、現状維持で満足はしない。現役ドラフトで阪神に加入後は3年連続で結果を残してきた。「これをそのまんまという感覚は持ちたくない」。常に高みを目指し続けることが安定につながると分析した。
思えばこの日の登山も、壁は中盤以降にやってきた。来年も1年間戦う上で、いつ試練が訪れるかわからない。「景色の衝撃感はすごかったですね」。苦しい思いをし、登り切った先に見たことのない景色が待つ。大竹の2026年はココ登山のように、一歩ずつ駆け上がっていく。
◆ココヘッド ハワイ・オアフ島にある観光スポットで火山活動によって形成されたと言われる丘陵地。トレッキングコースでも有名で標高192メートル。ハワイの神々の力を感じられるというパワースポットとしても知られる。
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